バレンタイン

□放課後
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下校時間になり、綾乃とバス停に向かう。
朝の事は綾乃には話していない。他愛のない話をして、桜野のバス停で綾乃と別れた。綾乃は電車通学だ。

私は、桜野から自宅へ向かうバスに乗り換えることができるのに、朝の出来事が頭から離れない。お兄さんが降りたバス停に向かおうとしていた。お兄さんが降りたバス停までは、歩いてすぐ。

私は何の為に行くの?
行った先に何があるの?
自分に問いかけながら歩いていると、
春ヶ崎まできていた。
しかし、あのお兄さんどころか春ヶ崎高校の生徒すらいなかった。
テストだったのかなと、思って、来たバスに乗り、自宅へと帰った。


明日も、絶対にあのお兄さんと同じバスに乗りたい!
あのお兄さんに会いたい・・・。
宿題を終えた後もずっと寝るまでお兄さんのことを考えていた。
 

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