→text

□そんな君が好き
1ページ/2ページ


・シズちゃん女体化
・ただのバカっぷるである。
・名前は静雄、一人称はおれ。
・セクハラ臨也まじ注意。




とあるマンションの、とある一室にて。

「う・・臨也、これ着なきゃ駄目か・・?」
「うん。だってシズちゃんのために買ってきた服だし。」

ね?と、臨也は事務所の広すぎる居間のソファーに座りながら、静雄に優しく話しかけた。
とうの静雄は、臨也の隣に座りながら、可愛らしいフリルのついた真っ白なスカートを上端を持って自分の目の前につきだしていた。

「で、でもっ・・!おれこんな可愛い服似合わないしっ・・」
「そんなことないよ。俺は一度でいいから、シズちゃんのスカート姿が見たいなぁ」

静雄はスカートを乱暴にたたみ、臨也につきかえす。
臨也は苦笑いしながらそれを受取り、自分の膝に乗せながら静雄の手をとった。

「お願いシズちゃん。そしたら俺、なんでもいうこと聞くよ?」
「っ・・!、・・・」

実は。
こういうやりとりは、今始まった事ではない。
臨也は静雄に可愛らしい服やスカート、靴、アクセサリーなどを着てほしかった。
なぜなら。臨也はバーテン服姿か、ボーイッシュな姿しか見たことが無かったからだ。
平日はバーテン服。
休日はボーイッシュな服。
喧嘩などの衝突がありながらも、恋人にまでこぎつけた臨也は、静雄に自分がプレゼントした服を着てほしかった。
そんな静雄は、着ない着ないと言いつつも、貰わないのも悪いから、と言って服を受け取っていた。
が、何回もそのやりとりをしたため、服の量が半端無いほどたくさんになっていたのだ。

「ねえ、シズちゃんのスカート姿、見たいなー」

そっぽを向く静雄に、臨也は苦笑いしながら語り掛けた。

「・・スカートなら、バーテン服のとき着てるだろ。」
「確かにバーテン服のスカートはお尻がきゅって上がってるからとてもそそるけども、俺的には自分がプレゼントした服を着てほしいわけで・・ってシズちゃん聞いてる?」
「あー、おれはなんにも知らない。聞こえない。」

静雄は両方の耳を押さえ、そっぽを向いたまま振り向こうとしない。
臨也は溜め息をつくと、静雄の腰を引き寄せた。

「ねえ、なんで嫌なの?似合わないから?」
「っ、だって・・」

吐息がかかるほど臨也が顔を近付ければ、静雄は顔を赤くし、臨也から顔を離そうとする。
しかし、臨也はそれを許さないと言うように、抱き締めている力を強めた。

「・・だっ、て・・似合わないし・・似合わなくて、臨也にっ、笑われたらやだからっ・・!」

静雄は固く目をとじ、涙を浮かばせながら答える。
臨也はそれを聞いた瞬間、優しく静雄を抱き締めた。

「いっ、いざや!?」
「・・ったく、バカだなあ。そんなんだったら、俺は君に服なんてプレゼントしないよ。」

って、それも失礼か、と臨也は笑う。

「・・とにかく、俺はシズちゃんのことが好きだからプレゼントしてるんだよ?」
「っ、う・・」
「ほら、泣かない泣かない。」

優しく静雄の背を撫でる。
静雄はそれが合図かのように臨也に抱きついた。

「ありがと、臨也・・」

小さく臨也の耳元で囁くと、臨也にしては珍しく、顔を赤くしながら、どういたしまして。と答えた。


そんな君が好き。
静:い、臨也・・服、着たぞ・・
臨:え、ちょなにそれ可愛い俺の目に狂いはなかったー!
静:うわっ、抱きつくなばか!

次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ