花は月に恋をする

□秘密
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自分を頼ってくれた。
今度こそ一緒に戦うことが出来る。

おれとお前だけの秘密や工藤。
そう思うと平次の気持ちは高揚した。

「任せとけー完璧に連中の目を欺いてみせるからの」
「じゃあ、準備があるからこっちに来てくれ」
「わかった後でなv」

電話を切り授業道具をショルダーバックの中に仕舞い始めた。

「ちょっと平次どこいくん?もう授業はじまんで!」
幼なじみの遠山和葉が問い詰めてきたが、まさか本当のことを言うわけにも行かない。組織を欺くために工藤の変装をして敵地に乗り込むなどとは。
「おー、あはは、ちょっとな早退や」
「だいたい今の電話誰ーへらへらして気色悪ーて聞いてられんかったわ」
「あーほーくどーや、工藤」
「え、工藤君?事件なん」
「そういうこっちゃ二、三日行ってくるで」
和葉は頬を膨らました。
「平次ばっかずっこいわ、うちかて蘭ちゃんや園子ちゃんに会いに行きたい」
「遊びとちゃうねんで、ほな後は頼むで和葉」
「ちょう平次!」
平次がいなくなってから教室では和葉の友達がそわそわと寄ってきた。
「工藤って服部君のなに?」
「まさか彼女?」
「最近暇さえあれば東京いってるし」
「和葉振られ…」
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