MAGIC

□否認心情
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「うぇっ」

肩に急に重みを感じて、変な声が出た。
台所で朝食の支度をしている最中だったけれども、野菜を切っていた手を止めて、重みの原因を見る。






「……リドルさん何やってんすか。」

そこには私の肩に頭を預けるリドルがいた。(…え?…え?)
首筋に掛かる髪の毛がくすぐったい。
困惑すると共に、そしてどういう企みがあるのかと少し恐怖した。

「……おーい」
「……」





無視かい!!
ちょっとどけてくれないかな。結構重いんだよねそしてさだいぶ遠慮せずに全力で体重かけてますよね。あと料理途中なんすけど重いんですけど動けないんですけど!

……となまえは心の中でつぶやいたが消して口には出さなかった。寝起きのリドルは機嫌がすこぶるよろしくないのだ。

……とはいえ、この状態が続くのも困る。なので嫌味の一つでも口にすることにした。



「何?立ったまま寝てるの?ペンギンなの?」
「……」





……む、無反応…だと…?
なぜだ。普段なら素晴らしい笑顔で呪いの呪文または(あろうことか)死の呪文を口にしようとするはずなのに、反応がなかった。これはこれで怖い。


どうしたものかともう一度何か口にしようとした刹那―









「っい!?」










肩を包み込むように腕をまわされ、











……抱きしめられた。





なまえは余りにも急且つ予測外の出来事に、大いに動揺した。
そして、結構な力なため、苦しかった。

いつもなら反射的に殴り飛ばそうという思考が働くが、無言で微動だにしないリドルに、流石に異常を感じ取った。


「リドル…?」

「………ろ」


微かにだが、声がした。しかしあまりに小さい声でつぶやかれたので、
聞き取る事が出来なかった。

「え?何?」



















「僕と一緒に、寝ろ。」














は…














はあああぁぁぁぁぁぁ!!!??


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