MAGIC

□気まぐれ夕暮れ
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「本屋さんに、行こうかな」
ポツリと言葉にしてみると、私はハッとした。
そうだ、本屋さんに行ってみよう。

私は普段あまり本を読まない。別に嫌いなわけではないけれど。
だから、たまには本に触れてみようかな。

そうと決まれば私の行動は早かった。
ベッドからむくりと起き上がると、読みかけの漫画をポイッと放り投げて財布をつかむ。カバンに入れようとしたけれど、いいや。面倒くさい。

玄関にある鏡の前で軽く前髪を整えて靴を履く。
―あ、リドルに何も言ってないや。
「ちょっと本屋さん行ってくるー!」
って、言ってみたものの返事は当然ない。(リドルがわざわざ大声出すなんてありえない)
まぁ、単に聞こえてないだけかもしんないけど、言ったものは言ったんだ!
これでいいや。
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