白衣の帝王たんぺん
□終業式、だってさ
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※山もな落ちもないマジでつまらないです!
※5分クオリティー。ゴミです。
※本当はリアルに書いてたのに長くなりすぎて置き場に困った結果。故に名前が登場しません。いつか消さないと罰が当たるレベル。
※「タイムリープ」という単語が描きたかっただけ。
※ジャンピング土下座レベル
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「今日は終業式」
突然、隣でそう言った。
……今日は、っていうか今現在進行形で終業式の真っ最中なんだけど、とチラリと見る。現に、校長のつまらない話が長々と続いている。
「明日も終業式」
「は、」
思わず顔を向けてしまった。こいつは確かに変わったところがあるが、それにしても妙すぎないか?それにしても、妙に疲れた表情をしている。口から魂でも抜けそうな顔だ。
「明日も明後日もし明後日もずっと終業式終業式終業式……」
そう呟いては、はぁぁ、とため息を吐いた。ちょ、マジで何言ってんだ?
「意味分かんねェんだけど」
そう声を掛ければ、項垂れた姿勢のまま顔だけをこちらに向けた。疲れ切った、ゲンナリとした表情。
「それ、56回目の台詞だから。」
そういって、彼女は乾いた笑い声を漏らした。
***
―――どうして、こうなってしまったんだろう。
目の前に横たわるのは、ジェームズの姿。命に係わる様な傷は無いとは言え、侮ってはいけない。気を失っているだけだとそう一蹴するわけにはいかない。心臓が嫌に高鳴り、脂汗が伝う。
『それ、56回目の台詞だから―――』
不意に思い出したのは、彼女の言葉。
もしかすると……
いや、ありえないけど……
―――でも、
気付けば俺は、彼女の元へと走って行った。
「お、おい!」
疲れ切った表情で、紙飛行機を眺めていた彼女にそう声を掛ける。力のない目で振り向く。
「なに?」
「いや、その……」
ゴクリと固唾を呑みこんで、半ば、睨みつけるように顔を上げた。
「―――お前、タイムリープしてね?」
彼女の目が、見開かれたかと思うと―――
「ブーっ!!」
吹き出した。……は?
「ちょ、っくふふっ、うそでしょっははは!ねぇリーマス!リーマス!!」
笑いを堪えながら大声でリーマスを呼んだかと思うと、ぴょっこりとリーマスが顔を表した。
「え!?本当に引っかかったの!?っはははは!」
「あははははっ!」
「……ちょ、お前ら」
「シリウス無事に引っかかったんだって?」
「!ジェ、ジェーム……!」
そこには倒れていたはずのジェームズが居た。元気だ。ピンピンしてる。
つまり、あれだ。こいつらに俺はまんまと騙されたわけだ。
「あれー?シリウスもしかして超常現象とか割と信じるタイプ?」
「っ!う、うっせーよ!」
思わず赤面して怒鳴った。クソッ、クソッ……!
「あ、そろそろ戻んないとね」
「よしっ教室に最後に入った奴がジュース奢ってね」
「え、ちょっ」
リーマスとジェームズは走って行ってしまった。無論俺はそんな気分ではないしで「はぁ」と盛大にため息を吐いた。
「終業式、終わったねー」
「ったく、一生体験したくねーよ」
ガシガシと頭を掻いた俺の横で、クスリと彼女は笑う。
「……その台詞、56回目」
「はいはい。もう騙されねーからな」
振り返ることもせずヒラヒラと手を振って、教室へ歩いて行った。
「―――明日も、終業式。」
そっと囁かれた声は、青空に消えた。