捧げ物

□小さな悪戯
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「局長、今、よろしいですか?」


「山崎君かい?入りたまえ。」


全てはこの会話から始まった――――


その日、部屋で繕い物をしていた千鶴は、そろそろ土方にお茶を持っていこうと思い、準備をする為、勝手場に向かった。


「お茶の葉はこれくらいで…あと、お茶請けになるような物はないかな?」


棚に手を伸ばしたその時


「雪村君、ちょっと話があるんだが、いいか?」


「山崎さん?お話って…なんでしょうか?」


「実は…。」


***


「本当に大丈夫なのかな?」


今更ながら、不安になる。


土方のお茶を運んでいる千鶴だが、とある理由からその足取りは重かった。


その理由を知るため、勝手場で山崎と会話をした所まで遡る――――
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