うたひめ

□身体に咲く薔薇
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黄昏の島


大きな宮殿の前には幹部トール、ロキ
その向かいには
麦藁海賊団が対峙していた




ロキ「何しに来たの」


ゾ「レナを取り戻しに来た」


ロキ「…取り戻しに、ねぇ」



ニヤッと口角を上げるロキ




ト「諦めろ
彼女はオーディンの女
お前の入る隙間などない」


ゾ「うるせー!!」



いち早く動いたのはゾロだった


刀をくわえ、両手に刀を持ちトールへと突き進む

一向に動こうとしないトールはゾロが斬りかかるギリギリのところで大きな槌を持ちながら飛躍する


ト「唸れ、雷神!!!」



勢いをつけて地面に槌を打つトール
その槌からは電流のようなものが走り麦藁海賊団のいる地面が大きく揺れる



ナ「きゃぁ!!」

サ「ナミさん!!」

ル「なんだぁ??!!!」

ウ「でっ、でで、電気が走ったぞ!?」



槌を片手で持ち上げくるりと回しまた地面に置く
その地面に窪みが入ったことから、どれだけ重いのかがすぐわかった


ト「我は黄昏の幹部、雷神・トール
主人に会いたければ我を倒してみよ」



トールの放つ覇気に誰もが圧倒された
その覇気に負けじと我らが船長が一歩前へと進む



ル「俺はモンキー・D・ルフィ!
海賊王になる男だ!!

神だかなんだか知んねぇが、
仲間を取り返しに来た!!!」




「…取り返すだ?」



「「「!!」」」




城壁の上に立ち見下ろす
金色の髪に黒いコートの男が現れる




ト「オーディン‥」




ゾ「!!!………お前が‥オーディン」


ル「あいつがボスか」



お互い睨み合ったまま動かない







オ「お前らが何を取り返すって??」


ゾ「…レナを連れ戻しに来た」


オ「レナ…………
あぁ、シーフの事か
そういやそんな名前だったな」


ル「………」


オ「シーフはなんて言ってんだ?」


「「……………」」


オ「あいつの事だ、
納得しないままお前たちの前からいなくなったんだろ?

だが、シーフの答えは正しい」


ゾ「正しいだぁ?
勝手にいなくなる事のどこが正しい??!!!」



だんだん声が荒くなるゾロ
それに対し黄昏は冷静だった



オ「シーフは俺の女だ
あいつを奪うってんならお前らを殺す
今までそうして来たように」



ナ「…今まで?」


オ「……マハラギ」



片手を麦藁海賊団に向け言葉を呟くと
彼らの両脇に小さな焔が燃え上がる




ウ「うわぁ??!!!
いきなり燃えたぞ!!」




オ「俺は嫉妬深くてな…
お気に入りの女ならなおさらだ

お前らを死なせないために身を引いたシーフは正しい

だからここまで追ってきたお前らは間違いだ


わざわざ殺されに来るんだからな」


ルフィ達を見下し妖笑を浮かべるオーディンに誰もが身震いした



サ「レナちゃんがこんな奴の女なんて……!!!」
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