04/15の日記
19:46
魔女のJoyful Days
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「お前が沢田綱吉か?」
いつものようにツナが制裁と称したリンチを受けていると、いきなりリンチをしていた生徒達の動きが止まり、倒れだした。
ツナが呆然としていると、1人の女性が声をかけてきた。
金と銀の斑の美しい長髪に、吸い込まれそうな紅い瞳。
スタイルも抜群の、絶世の美女だった。
「おい、アタシがお前は沢田綱吉かと聞いてるんだ。答えろ」
「え、あ。は、はい。そうですが・・・」
「そうか。じゃあ、着いて来い」
美女はそう言うと踵を返しスタスタと歩きはじめた。
「え・・・?」
「何をしてんだ。早く来い」
ツナが唖然としていると、美女は少し苛立ったようにツナを呼んだ。
「す、すみませんっ」
怒っているようだったので、ツナは慌てて走る。
だが、まだこの状況を理解しかねていた。
なぜならこの美女が誰かまったくもって分からないし、現在ツナに話しかけてくるような人は、雲雀や奈々、骸やクロームくらいのもの。
他の人に話しかけられたうえ、ついて来いなどと言われた事は無かったから。
それに、まだ敵か味方かの区別もついていない。
だが、怒らせるとヤバイことになるだろうことは超直感が言っているので間違いない。
なので、ツナは大人しく着いていったのだ。
それに、敵ならばその場で攻撃してくるだろうから。
「おい少年」
「は、はい!」
ツナが黙って美女に着いていっていると、美女が唐突にツナに話しかけた。
「アタシの名を名乗ってやろう。アタシが名乗るなんて貴重なことだからな。光栄に思えよ」
「は、はぁ」
上から目線の言葉にツナはタジタジ。
「アタシの名はリルフリーテ=グーニングル。リルって呼べ」
「え、えと、リルさん?」
「さんをつけるな」
「は、はいっ!えと、リル・・・?」
「あぁ。そうしろ」
「は、はい・・・」
「少年、着いたぞ」
「へ?」
リルの言葉に前を向くと・・・。
日本とは思えない立派な城が建っていた。
「え、え、えぇっ!?城!?なんで城!?え、ここ日本だよね!?」
「うるさい。ここは日本じゃねーよ」
「す、すみません。・・・て、えぇぇっ!?」
「ここはイタリアの山奥だ。並盛のとある場所と空間を繋げたんだ」
「へ?イタリア?空間?繋げた?」
リルの説明にさらに頭がこんがらがるツナ。
頭の上にハテナマークが浮いている。
「詳しいことは中に入ってからしてやるよ。さぁ入れ少年」
「え、お、お邪魔します・・・。わぁ・・・」
外見だけでもかなり豪華なものだったが、中はその倍以上だった。
ひと目見て高価だと分かる代物ばかり。
そして、まず部屋が広すぎる。
玄関はツナの部屋の倍あるし、その奥にある部屋はツナの家の倍ある。
どれだけ広いのだろうか?
「おい少年。何してんだ。早く来い」
「あ、はい!」
唖然と見わたしていると、いつの間にかリルは歩き出していた。
リルに呼ばれ、ツナは急いで走り出す。
「ここで話す。少し狭いが、我慢しろよ」
「はいー!?ここが狭い!?ここ、俺ん家の倍以上ありますよ!?」
「?・・・あぁそうか。お前ら庶民の家は小さかったな」
「うっ・・・」
「あぁ少年、そこのソファに座れ」
「はい。・・・おぉ」
ふわふわだ。とツナは小さく呟いた。
言ったとしてもリルはそれがあたりまえで、不思議に思われるだろうから。
連載考え中の嫌われ小説。
零崎さんは、また後日;
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