〜新月ノ魔法〜
□俺様、神様、綱吉様っ
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「メ、メス豚?いや、確かにメス豚だけど。なんか、君いつもと様子が違う気がするんだけど;」
「気のせいじゃないですか?」
そう言うツナの顔には冷や汗が出ていて、しかも、横を向いて口笛なんて吹いている。
かなり怪しい。
「なにその汗。うすうす思ってたんだけど、君、今まで演技してたんでしょ」
「そん「そうだぞ」リボーン!何言ってんだよ!」
ツナが否定しようと口を開くとリボーンが窓から中に入って来て、ツナの言葉を遮った。
そして一拍置いて、雲雀に告げた。
「こいつは神なんだ」
「・・・は?何言ってんの赤ん坊。・・・なんの冗談だい?」
雲雀は冗談と言っているが、心の中では信じていた。
リボーンがこんな真剣な顔で、嘘をつくはずない、と思っていたから。
「そうだよ。何言ってんのリボーン!」
「お前は、こいつの無実をはらすんだろ?それじゃあ、いつかバレるじゃねぇか。それに、こいつは守護者だぞ。いずれ話さないといけなかっただろ」
「うっ・・・;」
リボーンに言われて、ツナは渋々諦め、雲雀に向き直り、全てを話し始めた。
「・・・このことは、他言無用だぞ。雲雀」
「え・・・」
ツナが話したのは、信じられない話ばかりだった。
だけど、ツナが嘘を言っているようには思えなかった。
それに、雲雀はツナを信じていたから。
頭がこんがらがるような話だったが、なんとか雲雀は理解できた。
まとめてみると、
・ツナはこの世界を創った神
・力は色々あるが、基本何でも出来る
・何となく人間になってみたら、ボンゴレの血統になっていた
・ダメな奴の演技って面白そうだなーと演技をしていた
・アルコバレーノは皆ツナに忠誠を誓っている。
・神の仕事は色々あるが、その中の一つが悪魔を消すこと
・悪魔はほとんどが人間と契約して対価をもらっていること
主な事はこれぐらいだろうか。
「あっ。言い忘れてた。あのメス豚の近くに悪魔の匂いがする。契約するかも」
雲雀が頭の中を整理していると、ツナが今思い出したように言った。
「はぁっ!?なんでそんな大事なこと忘れてたんだ!?」
「てへっ」
「『てへっ』じゃねえェェェッ!!!」
応接室に、リボーンのツッコミが響いた。