〜新月ノ魔法〜

□俺様、神様、綱吉様っ
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そして翌日。
ツナが学校に行くと、“ある話”で持ちきりだった。

「雲雀さん、がっ・・・!?(・・・やっぱあの女やりやがったな)」

“雲雀恭弥が昴りりすに暴力を奮った”

ツナも山本達に聞かされて知ったのだが、その噂はこんな物だった。
登校してきたりりすが、涙ながらに語ったらしい。
りりすは、全身に痛々しいくらいに包帯を巻かれ、包帯を巻かれていない所には、青あざがあちこちに見える。

「昴って香水もつけてたし、化粧もしてただろ?スカートの丈は短くしてるし、髪は最近染めたらしくって、違反ばっかしてただろ?
そのことで雲雀が放課後に呼び出して・・・・・・そのまま、無理矢理」

「で、でも!雲雀さんがそんな事するはずっ」

「じゃああの怪我は何て説明するんだ?・・・・・・何か、がっかり、って感じだな」

「ホントだぜ。十代目も奴に近づかないほうがいいですよ」

山本と獄寺が、嫌悪も露わに表情を顰める。

クラスの会話に耳を傾けても、雲雀を悪くいうものばかり。
誰一人として、雲雀を信じる者はいなかった。

「・・・そっか。あっ!」

ツナが思い出したように声をあげる。もちろんわざとだが。

「?どうしたんですか?十代目」

「俺、リボーンに呼ばれてたんだった。何か、緊急の用事らしくって。保健室にでも行ったって言っといて!」

二人にそう言うとツナは教室を出て行った。

「あっ、十代目!」

「ってもういねぇ。ツナ早いなー」


リボーンに呼ばれてたと言ったがもちろん嘘だ。ツナは今、応接室に向かっている。リボーンも多分応接室に行っているだろう。

「俺様の所有物に手ぇ出すなんて、いい度胸してんじゃねぇか。あのメス豚」

応接室に行く途中で忌々しそうに呟いた。
ツナは雲雀を気に入っている。
そんな雲雀をこんな目にあわせたりりすに、ツナは苛ついていた。


コンコン

ガチャ

「雲雀さーん。沢田綱吉でーす。失礼しまーす」

応接室に着いたツナは、ノックのすぐ後にドアを開け、勝手に入った。

「何勝手に入ってるの」

案の定雲雀に怒られた(?)

「すみませーん。あ、雲雀さん、リボーン来てませんか?」

「赤ん坊?来てないけど・・・。それより君、あの噂、」

雲雀が言いにくそうにしているとツナが口を開いた。

「あぁ。あんな噂信じてませんよ。大体、あのメス豚が雲雀さんに告白してるの見てましたし」
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