真紅ニ 染マッテ

□A第二夜
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あーん、とヴァンパイアは口を開けた。

だが鳩尾に、ハルの蹴りが入る。

「げほっ!」
「誰がやるか!」
「…腹、減った…」

ヴァンパイアは痛む腹を押さえながら、そう呟いた。
そしてキッ、とハルを睨む。

「お前らも食わなきゃいけないだろ。俺たちだって吸わなきゃ生きてけないんだよっ」
「知ってられない…」

どうしよう、このヴァンパイア。
そうだ、警察に…。

ベッドサイドにある携帯を手に取り、番号を入力する。
そして電話を掛けた。







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