雪ノ中 紅イ薔薇

□玖ノ型
4ページ/4ページ






「どーも、カナタでーす。貴方を殺しに来ましたー」

俺はそう言い、部屋の扉を閉めた。

「来たかカナタ」

相変わらずあの男は王座に座り、フードを被ったままだった。

「よく平然としてるな。今から殺されるってのに…」
「…私は殺されなければいけなかった。だが殺す人物がいなかった」
「なら! どうして、二人を殺した…? 俺を挑発させるためか…?」
「カナタ。…私は、君の父親だ」
「………」

ルティはゆっくりフードを取った。
そこから現れたのは短い紅の髪に、黒の瞳の男性。
少し、俺に似ている…。

「父親、か…。だったら尚更オマエを殺さなきゃな」
「出来るのか? 私はオマエの……」
「人を殺してッ、息子に贔屓してッ、本人は望んでないのにッ………そんな父親を庇う奴がいるかッ!!」

俺は勢いよく刀を抜いた。



「紅ノ型、炎氷刀ッ!!」









end...
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ