雪ノ中 紅イ薔薇
□伍ノ型
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「っ!?」
俺は瞬時に目を見開いた。
そこにいたのはノアとレインだった。
そして二人は何故か床に倒れている。
床は血が溢れかえっていた。
「そ、ちょう……これは、一体……」
その声はハルのだった。
俺は身体が硬直して動けなかった。
――ノアとレインが――
その衝撃が強かった。
だがハルも同じようで。
「ど、して…だよ………総長が人護らないで、どうすんだよッ!」
ハルはそのまま叫び続けた。
俺はその場に膝を着いた。
ノアもレインも、もう会えない――
正直、ノアは面倒だったしレインは何処か不思議な感じがして――
――そんな…、もう会えないなんて――
「人、殺し……」
ハルはそう言って、その場に倒れた。
「?!」
俺は横に倒れたハルを見る。
その顔は青白く、荒い呼吸をしている。
†