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□Alles Gute zum Gebrtstag!
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「なあ一護」
「あ?」
「何であんなに機嫌悪いんだ?」
「あー……」
11月6日
今日は石田雨竜の18歳の誕生日である。
しかし当の石田は不機嫌オーラ絶賛撒き散らし中で、その重苦しい空気に耐えかねた啓吾が一護に声をかけたのだ。
「お前何かしたのかよ?」
「いや…まあ…」
遡って数分前。
登校してきた石田に声をかけたのは織姫だった。
「石田くん誕生日おめでとう!」
「井上さん、覚えててくれたんだ ありがとう」
「いやいやー♪でもプレゼント用意できなくてごめんね?」
「その気持ちだけでも嬉しいよ」
そんな和やかな雰囲気をブチ壊したのが一護の一言だった。
「あれ、石田の誕生日って今日だったっけ?」
空気が凍る。
わずかだが石田の眉間にシワが寄った。
「(バカ…)」
心の中で呟き、茶渡は静かに明後日の方を向く。
もう既にどす黒いオーラが石田の周りに立ち込めていたからだ。
「別にいいよ黒崎、気にしてないから」
口調は明るかったが目が全然笑っていなかった。
完全に石田を怒らせてしまった一護。
ふらふらと自分の席に戻る一護と同時に啓吾と水色が登校。
そして今に至る。