【 Vegeta × Bulma 】Short ss

□Secret kiss〜秘密のキス〜
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【Secret kiss〜秘密のキス〜】



龍珠高等学校にて



学校内には授業が終わり下校時刻のチャイムが鳴り響く


ベジータはチャイムが鳴り響く5分前から校門前で待っていると
後ろから抱きしめられた


ベジータは驚くこともせずに


「どけ・・・」


「良いじゃない!私たち付き合ってるんだし」


と言って益々、抱きしめる力を強くした



だが、ベジータはブルマを払いのけると


「今はやめろと言ってるんだ・・・」


とだけいうとブルマの前を歩き出した



だがブルマはついてくる気配はなくベジータは振り返った



「どうした?」


「あのさ、私、これから生徒会役員で残らなきゃなんないから・・・」


待っててくれない


と遠慮気味にいおうと思ったがベジータは小さく鼻で笑うと


「じゃあ1人で帰れよ・・・」


と告げるとベジータは前を向いて歩き出した



するとブルマは去ってゆくベジータの背中を見ながら


「馬鹿!ベジータなんて大っ嫌い!!」


と怒鳴りつけるとベジータはブルマの方に振り返ったが
ブルマは校内に入っていってしまった



ベジータは軽く舌打ちを打つと再び歩き出した




ブルマは絶対に引き止めてくれると思っていた


だが、後ろを振り返ってもベジータの姿はなく
締め付けられる胸の痛みに耐えながら生徒会室に入っていった



ブルマは自分の席についていたものの生徒会長の話がまったく耳にはいっていなくて
上の空で座っていると遅れてはいってきたチチの姿があった


ブルマはチチが入ってきた扉のほうを見ると


「ごめんなさい・・・清掃係で遅くなりました」


と頭を下げると生徒会長は小さく笑って


「大丈夫だよ・・・今から話し聞いてても分かると思うから席について」


「・・・分かりました・・・」


と言い、ブルマの隣の席に座った


生徒会長は席に着いたことを確認すると再び話し出した



ブルマは窓から外を見渡すとチチの彼氏である悟空の姿があった


そしてブルマは窓の外を見ながら


「チチさんって幸せ者ね・・・」


と独り言のように呟いた



チチは生徒会長から目をそらしてブルマのほうを見ると


「ブルマさ・・・なんか言っただか?」


と尋ねるとブルマはチチに作り笑顔をして


「チチさんは彼氏に待っててもらえるなんて幸せものねって言ったの」


「・・・・・・ベジータさは帰っちゃっただか?」


といわれるとブルマは寂しそうに目をそらして


「そうなの・・・本当に私のこと好きなのかな・・・?」


と弱気でいった



「ブルマさが弱気なんてダメだ!ブルマさらしくねぇだよ!」


としっかりとブルマの目を見つめていった




だがブルマはため息をついて


「だって、私、あいつにさ好きって言われたことないのよ?告白したのだって私だし一方的ならあいつにとっては迷惑な存在でしかないじゃない?」


「・・・・・・・・・ベジータさはブルマさのことぜってぇに好きだべ・・・周りから見てたらすぐ分かるだぞ?」


とチチは優しく言った



だがブルマは顔を机に伏せながら


「・・・そうでもないのよ・・・今日だって抱き締めたらさ拒まれるし振り払われるし・・・本当にあいつの気持ちがわかんなくなってきちゃった」


というとブルマは暗くなり始めている空を見上げた



チチはかけて上げられる言葉が見つからなくなって


「大丈夫だべ・・・」


と背中に手を置くとブルマから視線をずらして生徒会長のほうを見た




それから三十分ほどすると生徒会の会議が終わり
チチは未だに机に伏せているブルマを見た


「ブルマさ、おらそろそろ帰るだな?」


「・・・・・・うん・・・気をつけてね」


「うん、ブルマさも気をつけるだぞ?」


と言うとチチは置いていきたくない気持ちにもなったが
そっとしておいたほうが良いと思い、そのまま教室を出た


するとブルマは一人になった教室を見渡すと小さなため息をついた


そして窓から外を見渡すと悟空とチチは仲良さそうに手を繋いで
歩いていた



「ベジータの気持ち・・・分からないよ・・・どうしたら良いって言うのよ」



と一人で呟いて外を見ながらそっと涙を流した




するとブルマは頭を抑えられて抱きすくめられた


「・・・えっ・・・!」


と声を上げるとブルマは大きく目を見開いた



そこにはベジータの姿があったからだ



「・・・・・・ベジータ・・・」


と呟くとベジータはブルマの目線まで腰を下ろすと優しく唇を重ねた




ブルマは驚いて目を見開くとすぐに唇を離され抱きしめられると


「泣くな・・・」


と言って抱きしめながら片手でブルマの涙を拭いた



ブルマはベジータからの全てのことが初めてで涙を流した


キスや抱きしめられること


それは今までブルマからでベジータからされたことなど今までなかったのだ



ブルマは嬉しさで涙を流しながら涙を流した



「泣くなといっただろ」


「・・・だって嬉しくて・・・あんたからキスしてくれたんだもん・・・」



というと涙が溢れ出した



だがベジータはブルマの涙を拭きながら体を離すと


「ブスになってるぞ・・・」


と言って化粧が落ちかけていることを言っていた



だがブルマは嬉しそうに笑って


「良いのよ・・・ベジータの前なら構わないもん・・・・・・」


と言って笑うとブルマはベジータにキスを落とした




すると後頭部を抑えられて深いキスにした


そして唇を離すとベジータはブルマを抱きしめて


「愛してる・・・」


とブルマの耳元で囁いた



ブルマは溢れそうになる涙を抑えながら


「私も愛してるわ・・・」


と涙声で言ったのだった









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