【 Goku × Chichi 】Short ss

□秘密の約束
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魔人ブウとの戦いを終えてから、まだ一ヶ月も経っていないころ―――




悟天は今日も悟空にベッタリとくっついて離れない



チチはただ苦笑いをして、見守っている


悟空も悟天をかわいがって膝の上に座らせている



すると、悟天が床に着かない足をぶらぶらと揺らしながら口を開く





「ねぇ、お父さん、どうしてお母さんと結婚したの?」


「どうしたんだ、悟天?」


「別になんとなく…どうしてどうして?」




悟天は幼いだけあって興味津々にたずねてくる


すると、悟空はなんて答えたらいいわからなくなり、顎に手を置いて考え始める



全ての話を聞いていたチチは家事をしている手を休めて悟空の隣のソファへと腰掛ける


そして悟天の頭を優しくなでると言う




「悟天、おらたちが結婚さしたのはな、約束を果たすためだべ!だから結婚さしただよ」



そう答えると、悟天は小首をかしげて悟空を見つめる


悟空も悟天と目を合わせる




「そうなの、お父さん」


「あ、あぁ……でもそのころ、おら結婚の意味わかんなくてなぁ」


「え〜〜!お父さん、結婚のことわからなかったの!?」


「おう、ただ面倒だなぁって思ったんだ」




そういうと、チチが悟空をにらみつける


その視線を感じた悟空は隣に座っているチチへと目をやる




「悟空さ!そったらこと思ってただか!?」


「やっ!昔のことだって…、そんなに怒んなよ」


「怒らずにいられると思っただか!馬鹿!」




そういって、チチは腕を組んで家事に戻ってしまう


悟空はチチが怒っているのはわかったが、悟天へと目をやる



そして、チチに聞こえないように話し出す




「……悟天、父ちゃん結婚の意味わかんなかったんだけどよ」


「うん、」


「今はわかってんだ、オラ、チチと結婚してよかったって思ってんだぞ」


「そっか〜〜、じゃあお母さんにこのこと言えば許してもらえるね」


「えっ、悟天!?このことは言っちゃだめだぞ!ぜってぇダメだ」


「……どうしてダメなの?」


「どうしてもだ!これはオラたちだけの秘密な」




そういって悟空は人差し指を口に当てて、し〜と言い笑う


すると、悟天も同じように指を立て悟空のまねをする




「うん、僕たちの秘密……約束するね」



そういうと、悟空も悟天も微笑んで、約束を交わしたのだった






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