クリリン×18号

□月明かりの夜
1ページ/1ページ

【月明かりの夜】



クリリンはお風呂上りにいつも18号の部屋を訪ねた



だが18号が部屋に入ることを許すはずもなく
クリリンは寝る前の挨拶だけを言葉を交わしている程度だった



それはいつしかクリリンの日課になっていて
毎日のように訪れては挨拶だけを交わして就寝していた





――――そして今日の夜―――――



クリリンはいつものようにお風呂上りに2階へと登っていった


そして18号の部屋の前につくとグッと手に力を入れて
18号の部屋の扉を優しくノックした



―――トントンッ―――


と2回ノックをした




だが部屋の中から返事はなく・・・



クリリンは小さく微笑むと手を下ろして


「18号・・・俺寝るから・・・・・・お休み」


と言うといつもならここで去っていくはずだった



だが、今日の18号は違って部屋の中からは


「・・・あいてるよ」


と返事が返ってきた



クリリンは去っていこうとしたが18号の言葉に驚いたが
嬉しそうに微笑んだ


そして取っ手に手をかけると


「入るよ・・・」


と声をかけて部屋の中へと入った



だが、部屋は電気が消してあり月明かりだけが照らされていた


そして18号は窓を開けて涼しい風を浴びていた



クリリンはそっと18号に近づくと


「何で電気つけないんだよ」


「・・・別に私の勝手だろ」


と月を見つめながら言った



クリリンは月明かりに照らされている18号の綺麗に整っている横顔を見つめていた



すると18号はクリリンの視線が気になり


「じろじろ見るんじゃないよ・・・」


と冷たく言い放った



クリリンは18号の言葉にふっと笑うと


「悪い、悪い・・・だけど18号って本当に綺麗な顔立ちしてるよな」


と一人ごとを呟くように言った



すると18号は少しだけ頬を染めて


「何を言ってるんだい・・・ば〜か」


というとクリリンから月へと目線を移した



クリリンも18号の視線を追うように月を見つめると


「18号の髪色って月の色にそっくりだな」


「・・・・・・あんた・・・さっきから何を言ってるんだい?」


「本当のこと・・・全部本当のこと言ってるんだよ」


とクリリンは即答した



18号は少しだけ頬を染めると


「調子に乗るんじゃないよ・・・馬鹿」


と言うと窓際から離れた



そしてベッドに腰掛けるとクリリンも追うように
18号のベッドへと腰掛けた



「・・・なぁ、18号・・・」


とクリリンが声をかけたが返事が返ってくることはなく
そのままクリリンは話を続けた



「俺、本気で18号が好きなんだ、だから試しでもいいから付き合ってくれないかな」


クリリンはやっとのことで告げると18号を見つめた



だが18号はクリリンを睨み付けるように見ていて


「・・・・・・やっぱ、だめだよな」


と呟くと、ベッドを降りて18号の部屋を後にしようとした




だが18号はクリリンの背中を見つめながら


「試し・・・なんて弱気なこと言ってんじゃないよ・・・ば〜か」


と言うと小さく微笑んだ



クリリンは驚いたように目を見開いて後ろを振り返ると


「18号・・・それって・・・」


付き合ってくれるってことか


と尋ねようとしたクリリンだが言葉を飲み込んだ



18号は目を逸らすと俯いた


クリリンはそっと歩み寄ると18号の前に立って


「キス・・・してもいいか」


と尋ねたが18号は鼻で笑った



クリリンは小さく微笑むと18号の顎を優しく持ち上げて

18号の唇に自分の唇を重ね合わせた

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ