【 Goku × Chichi 】Short ss

□誰にも渡さねぇ
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「チチ・・・か?」


悟空は遠くにいるチチに手を伸ばして離しかけた



すると、チチは悟空の知らない男と腕を組みながら振り向くと


「悟空さ・・・何のようだ?」


と笑うことなく、冷たく言い放った



悟空は少し、冷や汗をかきながら


「そいつ誰だ?何でそんな奴といんだ?」



そのことを尋ねられたチチは微笑むと男を引き寄せて


「おらの新しい旦那様だ!」


と自信満々に言い放った



すると、悟空は冷や汗が流れ落ちた



「冗談止めろよ・・・おめぇの夫はオラじゃねぇか・・・?」


「悟空さが死んじまってる間におらに相応しい旦那様を見つけただ!悟空さより全然頼りになるし、働いてくれるし、言うことなしだ!!」


とチチは幸せそうに笑った



すると、悟空は冗談じゃないと思い、真剣な顔つきになった


「おめぇ、オラに好きだって言ってたじゃねぇか・・・嘘・・・だったんか?」


「好きだって嘘つくくらい、誰にでも出来るべ?おらが好きなのはこの人だけだ」


そう言うと、チチは男のほうの頬にキスをした



すると、男も嬉しそうに微笑み、チチの唇に見せ付けるように口付けた



悟空は止める隙もなく、硬直してしまった





それは、悟空の時間だけ止まってしまったかのように・・・





チチは男と唇を放すと幸せそうに笑い


「さよなら・・・悟空さ・・・」


と一言残し、悟空の頬にキスを落とすと
しゃがみ込む悟空を背に歩き出した



悟空は自分の拳を強く握り締め
歯を食いしばった



そしてチチの小さな背中を見て


「チチーーーーー!!!」


と大声を出して、涙を流し
拳を地面に叩き付けた





だが、チチは後ろを振り向くことなく
男と去っていった







「・・・くうさ・・・・・・悟空さ・・・・悟空さ!!」


チチは悟空の体を揺さぶった



すると、悟空は涙を流した目をゆっくりと開けて


「チチ・・・なんか?」


と弱弱しく、消えそうな声で
チチを潤んでいる目で見つめた



チチは悟空の涙を拭きながら


「そうだ・・・どうしただ?何があっただ?」


とチチはなるべく優しい声で言った



すると悟空は涙を流しながらチチを見つめた


「チチ・・・チチ・・・」


と名前を連呼してチチの頬に触れた





そっと壊さないように・・・





チチは悟空の手を握り締めて


「どうした?悟空さ・・・」


「・・・チチはオラが一番好きか?」


と目元を腕で隠しながら囁くように言った



「急にどうしただ?」



と少し微笑みながら言うと
悟空は少し低めの声で


「オラはチチが一番だ・・・愛してる・・・証明しろって言われてもぜってぃに証明できる・・・けど、チチはできるか?オラが証明してくれって言ったらチチは証明してくれるか?」


と切ない声になりながら言った



するとチチは嬉しそうに微笑みながら


「あたりめぇだ!悟空さほどいい男は宇宙の中を捜したっていねぇだ!!」


と幸せそうに笑いながら言った



だが、悟空は怖くてそれでも信用できなかった



「じゃあ、証明してくれ・・・オラが納得できるように・・・」


そう言うと悟空は目元から腕を外した



すると、悟空は真剣な表情でチチを見つめていた


「いいだ・・・証明してやるだ・・・その代わり、目閉じてけれ」


とチチも真剣に言った




悟空はゆっくりと目を閉じた




チチはそれを確認すると悟空の頬に手を当て
優しく口付けた




そして、チチからリードをして深いキスをした


ただ、悟空はチチの動きにあわせて従っていた




そして、チチは悟空の唇を解放すると
唇からは銀の糸が繋がった




悟空は幸せそうに笑うと体を起こして
チチを壊さないように抱きしめた



すると、チチも悟空の気持ちに応えるために
強く抱きしめ返した





悟空はチチの頭を自分の肩に抑えて
悟空もチチの肩に頭を預けた



「チチ・・・愛してる・・・おめぇのことは誰にも渡さねぇ・・・」


と力強く言うとチチは力を強めて抱きしめると



「おらは悟空さ以外の男のとこになんか死んだっていかねぇだ!」


と嬉しそうに言うと二人とも体を離し
優しく口付けた







幸せそうに微笑みながら・・・







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