【 Goku × Chichi 】Long ss

□寝室
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―――――――――――――………




あれから、チチは文句言わずに手料理を次々と作っていく




サイヤ人と知ったからには大量の食事を採るのだろうとたくさんの様々な料理を作っていく


すると、チチのいるキッチンへターレスが入ってくる



チチはターレスにチラッとだけ視線を移すものの、手を動かす



「もうちっと、待っててけれな、あと少しでターレスさをあっと驚かせるような飯さ作ってやっからな!」



「……へぇ、顔をもよければ料理もうまい…カカロットのやつ、いい女持ってんな」



「まったく……そうやってからかうのやめてけれ!おら、からかわれるのは大っ嫌いなんだべっ!」




一言、言うとチチはフライパンの料理を皿へと手際よく写す


そしてフライパンを流し場へ置くと

手や腕に何皿も持つとリビングにあるテーブルへと並べていく



ターレスはただ、チチを見つめていると微笑し、テーブルの椅子へと座る



チチは全ての皿を並べ終えると時計を確認する




すると、時計の針は11時半を回っていた




チチは時間の経つ早さに驚くものの小さく微笑む




――――――もう少しで悟空さ、帰ってくるだな



そうしたらターレスさのことも少しは分かるべな





心の中で呟くと、チチはターレスの向かいの席へと座る



そしてすでに食べ始めているターレスに言う




「ターレスさ、悟空さももう少しで帰ってくるだろうから、少しは食べ物、残してけれな」



「俺がそんなことすると思うか?…カカロットのならもう一度作れ」



「………まったく、食い意地の張ったところはサイヤ人そのものだべな」




そういうと、チチは席を立ち上がり、キッチンへと入っていく




そしてきっと、ターレスは全て平らげてしまうのだろうと思い、悟空の食事を用意する


先ほどよりも急いで作り上げていき、20分弱で全ての料理を作り上げた



チチは汗ばんでいる額を手の甲で拭うと、我ながら早い出来で気持ちがよかった



そして、チチは料理をその場に置いたまま、リビングを覗く




だが、テーブルに座るターレスの姿はなく

けれど、料理も全て平らげていて………



チチはターレスの姿がないことに不思議で首をかしげる



そして、辺りをキョロキョロと見渡して、呼び声をかける




「……ターレスさ〜?どこだべ?」



そう呼び声をかけ、リビングを見渡すものの、ターレスの姿はなかった




チチは2階でも見に行ったのかと思うと、2階への階段を駆け上がっていく




そして、息子2人の部屋を見るもののターレスの姿はなく

チチは悟空と自分の寝室へと入る




チチはここには絶対にいるはずがないと思っていた



けれど、チチの予想は大いに外れ、ターレスはそこにいた


――――が



ターレスはベッドへと体を預けて両腕を頭の上で組んでその腕を枕代わりとして眠っていた




チチは小さく微笑むと、ターレスの元へと歩み寄る


そして、近くのタオルケットを手に取ると、ターレスの元へ掛けようと歩み寄る




その後、チチはターレスの寝顔を見つめるとタオルケットを掛けながら思う




「………眉間に皺さえなければ悟空さにそっくりだべな」



チチは悟空の寝顔を思い出して微笑む


そして、寝室を後にしようとチチは扉のほうへと振り返る




けれど、不意に手首を掴まれて……



「えっ……」



と声を発したときには

目の前にはターレスとその後ろには天井


そして、弾力のあるベッドに寝転がっていた



チチは今の状態に驚いて頭が真っ白になる



すると、ターレスは嘲笑うように低い声で笑ってチチを組み敷きながら言う




「ここでカカロットとも毎晩、ヤッてんだろ」



「……まっ、毎晩なんてやるはずねぇべ!いいから退いてけれ!悟空さに見られたら勘違いされちまうべ!」



チチはターレスの腕を払い、抜け出そうとする



―――が、


ターレスの腕はビクともしない




逆に顔を近づけられて……


そして、鼻がすれるような距離で止まるとターレスが言う




「カカロットが見たら、きっと激怒すんな……」



「…だったら退くだ、悟空さに殺されちまっても知らねぇだぞ」



「それなら心配ない、俺はもう死んでるからな」



「………死んでる、ってターレスさが…?」




チチは驚きに目を泳がせる



けれど、ターレスは低い声で笑うと、チチの頬に触れて……




チチは触れられるところから寒気が体中を走る


すると、先ほどの話題のことは忘れてしまって、ターレスを払いのけようとする




そして、最後の抵抗を見せようと自分のこぶしに力を溜める


そのまま、殴りかかろうとする



………前に、寝室の扉が勢いよく開けられる




そこには、怒った険相をする悟空の姿





さて、どうなるのか!?i

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