【 Goku × Chichi 】Long ss

□ライバルU
1ページ/1ページ

それからリースは体が疲れていたのか
朝になるまで起きなかった





朝日が昇った頃・・・





鳥のさえずりや涼しいくらいの風が優しく吹いている頃



トントンッ




とリースの部屋がノックされた



だが、リースはまだ深い眠りについているのか
物音ひとつしなかった



チチはドアをゆっくり開けて顔を覗かせると


「リースさ・・・もう朝だから起きるだよ」


と声をかけると、リースは少し動いたが
それ以降の反応はなく、チチはため息をついてゆっくりとドアを閉めた



「朝飯ができた後から起こせばいいだな」


と独り言を呟くと階段を下りて、キッチンに入った



すると、玄関の扉が勢いよく開き


「チチ〜、たでぇま〜」


と大きい魚を持って帰宅した



チチは料理に取り掛かろうと思ったが
まず先に出迎えた


「悟空さ、おかえり」


と言って抱きつくと、悟空にキスをした




チチは背伸びをして、悟空はいつものことながら
少しだけかがんで・・・



それから唇を離すと


「チチ〜、でっけぇ魚獲ってきたぞ!」



と言ってチチに見せると
チチは苦笑いをして


「相変わらず大きい魚だな」



と言って二人は笑い合うと


「悟空さ・・・キッチンに運んでな?」


「おう!」


と言って、魚を担いだ



チチはその後ろ姿を見ると、クスリッ、と笑って
悟空の空いている方の手を握った


「どうしたんだ?」


「なんでもねぇ・・・ただこうしたくなっただけだ」


と言ってチチは嬉しそうに笑うと
悟空も満面の笑みで笑ってキッチンへ向かった




その一部始終を見ている人がいることも知らずに・・・



それから、チチは悟空が持ってきた魚を調理する作業に取り掛かり
悟空はただ、ソファに座ってなんとなくテレビを見ていると・・・




階段から足音がすると悟空とチチの目線はそちらにいき
リースの姿見えると、チチが最初に



「おはよう・・・リースさ・・・昨日はよく眠れただか?」



と質問すると、リースはまず最初に悟空をちらっと見ると
チチの方に移して、笑うと


「おはようございます・・・おかげで昨日はよく眠れました」


「そうけ!んじゃ、栄養たっぷりの飯作るから待っててな」


と言い、リースから視線を外すと料理に取り掛かった



だが、リースは小さく笑うと


「チチさん・・・私も手伝いますよ」


「いや・・・お客様にそんなことはさせられないだ」


「大丈夫です、それに一晩泊まらせて頂いたんですしお手伝いくらいさせてください」



というと、チチは優しく笑ってリースを見ると


「悟空さの胃袋にためる飯の量はハンパないだぞ?覚悟できてるだか?」


「大丈夫ですよ、私も腕には自身ありますから」


「・・・わかっただ、じゃあ助手としてよろしくな」


「はい、わかりました」


と言って、扉を開けようとしたところで悟空が話しかけてきた



「リース・・・おめぇ、足は平気なんか?」



と聞かれると、リースは悟空の方に振り返り


「昨日ぐっすり寝たから、痛くないの・・・」


そういうと、優しく笑って悟空に背を向けて
キッチンに入った






悟空は小さな胸騒ぎを感じながら・・・









-----------------


次回で最終話になります。

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ