【 Goku × Chichi 】Long ss

□突然の訪問
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魔人ブウとの戦いが終わってから数年―――




パオズ山の朝は………


悟飯は学校へ朝早くから忙しなく向かった


悟天は昨日、C・Cに泊まってくるといって未だ帰ってこない

きっと存分に遊んで夕方にでも帰ってくるのだろう



そして悟空は修行前にチチの大量に大量に作った手料理を平らげる


そして口元を手の甲で拭くと、手を合わせる



「ごちそうさま、行ってくんな」


「行ってらっしゃい、修行もほどほどにするだよ」



チチも一旦、食べている手を休めると悟空の後を追って玄関へとついていく


すると、悟空は玄関の扉を開けると、チチの方へと振り返る



チチは笑顔で悟空を見つめると手を振る



「じゃあな」


「あぁ、今日は昼に一回戻ってくっから…」



チチは悟空の言葉に小さく微笑むとうなづいて………



「わかっただ、悟空さが食べきれねぇほどに食いもん作って待ってるだ」



チチは微笑んでいうと、悟空が顎を持ち上げてチチの唇へと口付ける


チチは受け入れる体制に入るとキスを受け入れる



それはすぐに離されると軽く頭に手をのせられる



「じゃあな」



それを最後に悟空は舞空術で空へ舞い上がる


チチは太陽の光に照らされる悟空を見つめて手を振る



そして呟くように、行ってらっしゃい、と言い、悟空の姿が見えなくなるまで空を見上げる



見えなくなるとチチは玄関から家に入っていく


そして先ほどまで食べていた自分の食事を静かに食べていく





――――――が


チチが食事を取っていると玄関の扉が開く




チチは悟空が何かを忘れたのかと思うと玄関へと駆け寄る


だが、玄関の前にいたのは悟空の姿にそっくりな人




けれど、悟空ではなく―――


戦闘服を見ていて肌色は浅黒い色



チチは人目で悟空ではないと判断するとたずねる




「あの、どちら様ですだ?」



だが、相手は小さく笑ってチチに歩み寄る



チチは少しだけ後退り、苦笑い


けれど、相手はチチへ歩み寄ると、顔を覗き込んでくる




「……へぇ、お前がカカロットの嫁か」



「カカロット…?……悟空さのことだべ、知り合いだべか」



「まぁな、あの世でカカロットがお前のことばっか言ってな……だが噂以上だな」




そういって小さく笑う


チチは「噂」のことが気になり、小首を傾げたずねる



「……噂、って悟空さ余計なこと言ってなかっただか!?」



チチは悟空が余計なことを何もかも話しているのではないかと段々と心配になってくる


だが、相手は小さく笑い、一言



「あぁ、言ってたな……いい声で鳴くとか、お前の中が最高だとか…」



チチはその言葉に顔を真っ赤に染める


そして顔を逸らすと恥ずかしさで何も言えなくなってしまった



それも見て相手は低い声で笑う



「本気にするなんて馬鹿なやつだな」



「なっ、からかうなんて卑怯だべ!まったく……」



チチは未だに赤い頬を両手で包み込む


その行動さえにも相手は低い声で笑い立てて……



チチは益々、恥かしくなり、冷める暇なく頬を染めていく


そんな姿に相手は小さく笑い立てるとチチの横を通り過ぎていく



すると、彼は今まで自分が食べていた料理に手をつける



「……ちょっ、それ…おらの」



チチはそういって静止をかけるものの、彼は次々と平らげていく


その一人前はすぐに平らげてしまい、彼は言う



「これ、チチが作ったのか?」



「そうだけんど、なしておらの名前……もしかして、本当に悟空さと知り合いなんだべか?」



「それは本当だ……あいつは俺の敵だがな」




そういうと、彼は腰に巻いていた尾をゆらゆらと揺らす


チチはその尾に見覚えがあった




そう………


嘗ては夫にも息子の長男にも同じものがあったからだ




チチは目を丸くし驚く


そして、彼の尾を指差して一言



「それ、尻尾だべ……ってことはおめぇ、サイヤ人だべか」



「あぁ、俺の名はターレス……カカロットに聞いたことねぇか」



「ターレス………聞いたことあるようなないような…」



チチは記憶を掘り起こそうと目を瞑って記憶の中を探る



だが、そんな中にターレスは言う




「そんなのいいから、さっきの飯作れよ……」



「飯…?……今、全部食っちまったべ?」



「だから作れっつってんだろ」



「………それが人にものを頼む態度だか?作ってください、だべ」



チチは礼儀を知らないターレスに注意する


けれど、体は勝手にキッチンへと動いて歩き出す



そして、ターレスもチチの注意を聞くはずもなく、チチを目で追う





――――――――――――



カニ祭参加作品です!

そして……初の悟タレチチです!!


NL小説なのですがぜひ、楽しんでいってください!

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