【 Goku × Chichi 】Short ss

□二度目のプロポーズ
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ブウとの戦いを終えてからというもの、世界は平和そのものだった





そしてパオズ山に暮らす孫家も平和な時が流れている今宵――――



今日の夜は満月が夜空へと輝く美しい夜




悟空は家の屋根に座って、満月を見つめる



「……やっぱ、地球はあの世とは全然違ぇな…」



悟空は地球の夜空を心底、美しいと感じる




そして新鮮な空気を肺へと送り込む





――――すると



「悟空さ〜っ?どこ行っただ〜〜?」



と、チチの声が耳へと届く




悟空は気を操ってコントロールをすると舞空術を使って浮かぶ



そして、窓から寝室へと入るとチチが自分の方を見ていた




「…なんだ、屋根の上にいたのけ?」



「あぁ、今日は月出てっだろ、すげぇ綺麗でさ」



「そうだっただか、もう少し見てきたらどうだ?」




チチは優しく笑い、悟空へと進める



だが、悟空はチチへ歩み寄ってきて―――

チチの手をとる



「……じゃあ、チチも一緒に見ようぜ」



「いいけんど、おら眠たくなってきたから少しだけにしてけれな」



「わかってるって……」




悟空はチチを引き寄せると、お姫様抱っこをする



チチは逞しい悟空の首へと腕を回すと、落ちないようにギュッと抱きしめる




悟空は窓へ歩むと、窓から舞空出を使って空を舞う




「悟空さ、窓から出ちゃなんねぇって言ってるべ?」



チチは叱るものの、本当に怒っているわけではなく、少し微笑んで言う



すると、悟空も小さく微笑む




「まぁ、かてぇこと言うなよ」



「まったく…仕方ねぇ旦那様だべな〜」



チチはクスクスと笑いながら言う




悟空は屋根につくと、チチが落ちないように支えながら自分も屋根へと腰掛ける


チチも悟空の服を軽く握って密着する



そしてお互いに夜空に浮かぶ満月を見つめる




「……本当に綺麗だべな…」



「あぁ…さっきの月も綺麗だったけどさ、チチと見るほうがもっと綺麗だな」



「やんだ〜、こっ恥ずかしいこと言うでねぇだよ」



チチは両頬を両手で覆いながら夜空から顔をそらす



悟空も夜空から顔をそらすと、恥ずかしがるチチを見つめる




「でも、チチの方が断然、綺麗だよな……月なんかよりもさ」



「……何言ってるだよ、今日の悟空さ…何か変でねぇか?」




チチは俯いていた顔を上げて、悟空を見つめる



それと同時に、悟空の唇が自分の唇へと触れる




チチは反射的に目を閉じると、すぐに唇を開放されて引き寄せられる


抱きしめられると、お互いに腕を回して、チチが口を開く




「悟空さ、何かあっただか?」



「……チチはまだオラのこと、好きか?」




悟空は不安そうな声でたずねてくる



チチは悟空の発言に心底嬉しくなると、小さく微笑んで口を開く




「当たり前でねぇか、悟空さ見たいな素敵な旦那様、この世界にはいねぇんだもの…だから悟空さが一番で大好きだべ」



「………オラも一番、チチが好きだ…愛してる……だからずっとオラと居てくれよ」



悟空は少しだけ力を入れて抱きしめる



チチにとっては少し苦しいくらいだったものの、一粒、涙が頬を伝う


そして涙を拭くことはなく、たずねる




「悟空さ…?………それってプロポーズ見たいでねぇか?」



「……そうかもしんねぇな…」



「おら、2回もプロポーズしてもらえるなんて嬉しいだ」




チチは嬉しくて笑みが零れると、悟空は体を離し、チチの目を捉える



チチも悟空の目を逸らさないで見つめ返す




「………チチ、オラと結婚してくれてありがとな」



「おらこそ、悟空さの妻になれて嬉しいだ、だからありがとう」




チチは優しく微笑むと、お互いに見詰め合って自然と唇が重なる






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