【 Goku × Chichi 】Short ss

□空っぽ
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『悟空さ・・・』

と優しい声と笑顔で微笑んで・・・

『大好きなのは悟空さだけだべ』

と照れ笑いをして・・・

『・・・悟空さ・・・』

と耳元で囁く声

『・・・悟空さ・・・行かないで・・・』

と涙を流して訴えかける切ない声

『悟空さなんて大っ嫌いだ!』

と声を張り上げていた怒鳴り声

『・・・ダメ・・・!悟空さ・・・!』

と感じているときの甘い声



大好きだったチチ・・・



オラ自身が望んだことだから

後悔はしない・・・



そう思ってたけど

オラは悔やみきれないほどに後悔してる



どんなにチチを思い出しても

チチを想像しても


もう限界だ・・・




本物のチチが見たい


チチをオラの腕で抱きしめて肌を感じたい


あのチチの声が聞きたい


忙しそうに変えるチチの表情が見たい



チチの全てをオラだけのもんにしたい・・・





けど・・・

手放したのは・・・


オラ自身なんだ




あれだけ大切で一番好きだった奴を手放したのは・・・





『失って初めて気づくもの』


その言葉がオラにはぴったりだ




チチの存在がどれだけ大きかったか


チチがいるだけでオラはオラでいられた




けど、チチがいない今・・・


こんなのオラじゃない




オラだったとしても


空っぽになったオラ自身だ






オラは今でも


そしてこれからも・・・



ずっとチチを求めて


蛻の殻なのかな・・・?




チチがいない世界で存在している限り


ずっと・・・




・・・ずーっと・・・・・・っ・・・






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