海賊との旅に・・・
□新たな年に
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「ペンギン!ちょっと…驚かせないでよ。」
声に驚き、振り返るとそこには自分の分の酒を確保してナツミと同じように騒ぎを眺めていたペンギンが立っていた
「悪い。でもナツミも油断しすぎだ。いつもなら気付いたはずだ。」
「お酒が入ってるから、感覚鈍くなってるの。」
「そんなんだと、襲われるぞ。」
「ふふ…誰に?ローとか…?」
「俺に、だ。」
「え」
その瞬間、目の前にペンギンの顔が来た。
驚いて、動けないでいると顔を両手で押さえられ、いつもは帽子で見えない瞳に覗き込まれた。
「ペ、ペンギン……」
「ふっ、冗談だ。寝るなら、部屋に戻れよ。」
本気でうろたえたナツミがおかしかったのか、ペンギンは小さく笑って、何事もなかったかのように去って行った。
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