後悔しないから

□第3Q
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試合結果は帝光の圧勝であった。
テツヤのミスディレクションの効果は短時間なため全てのQに出ていたわけではないが彼は十分活躍した。




コート上では次の試合準備が始まっていた。
そして観覧客が入れ替わっていく中私はある作戦を練っていた。





『今日こそは挨拶に行くぞ!』




これには理由がある。
毎回のように観戦しに行く試合、そして毎回のように一声掛けに行く。
が、目的を果たせず帰宅。しかも控え部屋の中まではまだしも控え部屋の前までも行けない。何故かと言うと―



『やっぱり』



「随分と嫌そうな顔だな」



腕を組んで私の前に立ちはだかる帝光のユニフォームを来た赤い髪の男。
番号は“4”。



『嫌だなんて滅相もございません』



“4”は主将をあらわす番号。
彼こそ幼馴染の赤司征十郎である。



「そうか、じゃあ帰れ」



『あの意味が分からないんですけど』



「俺の言うことが聞けないのか」



逆らうとこのように脅してくる。



『聞きますっ!!聞きますけど…!!何でメンバーの子達に会わせてくれないの?』



「駄目だからだ」



『理由になってないよ…』



私は毎度同じ返答に呆れて溜息をつく。



「最後にもう一度言う、帰れ」



『は、はーい…』



これ以上逆らうと命に関わると仕方なく征十郎に背を向ける。



「ちょっと待て」



しかし今日は違った。
呼び止められたのだ。



『ど、どうしたの…?』




今までにないことにで若干動揺する。




「明日会わないか?二人で」




『えっ…』



二人という言葉を妙に意識してしまう。
幼馴染とはいえ中学に入ってからそれぞれ大人になったのか小さな頃は毎日のように遊ぶことはなくなった。
そして今日久しぶりに誘われたのだ。



「嫌か?」



『い、嫌じゃないよ…!』



「嬉しいのか?」



『え…はい』




何故その質問になるのか分からないがYESとしか答えようがないじゃないか。




「じゃあ明日9時に俺の家に集合だ」



簡単に集合場所と時間を言うと征十郎は控え室の方へ戻って行った。
残された私はまだ動揺していた。





『…って朝早っ!しかも征ちゃん家かよ…!!』





赤司様万歳です。









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んーこれでいいものかw
ところで背番号4って主将の番号なんですかね←






END…。

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