SHORT★STORY

□ダムの心を持つのダム
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『ダムの心…ダムの心…』




翔「なにを呪文のように唱えてんだ?」





那「少し怖いですよ?」




『いやぁ見てよこれ』





那「習字ですか?」





『これまーさまが書いたやつなんだけど…』





音「なにやってんのーってそれマサのじゃん」





『うん部屋から持ってきたんだぁ』




翔「へーってお前どうやって入ったんだよ!」





『いや開いてたから勝手に?』





翔「なんで疑問系?」





『ところで皆さん《ダムの心》とは一体何?』





「「「……………」」」





『やっぱ分からないかぁ』





那「どんな時に使う言葉でしょうか」





『ダムの心…ここはまーさまになりきってぇ…あっ!!』





音「わかったの!?」






『ダムの心を持つのダム!!…ぷっ……あはははははっあはははっ!』





翔「な…なんか笑ってるけど」





那「やっぱ今日のチヨちゃんは怖いです」





音「しかもその使い方あってんの?」





『持つのダム!!ぷっダムだって!語尾にダムだって!あはははははっ』





翔「だ…大丈夫なのかこいつ」





那「完全に壊れちゃってますね」





『まーさまの語尾にダムつけると…「何をしているのだ」《何をしてるのダム》違和感なーい!あははははっ』

  


「「「あ。」」」




聖「なにがそんなにおかしいのだ佐倉」





『なにがそんなにおかしいのダムっ………あ。』







聖「ちょっとこっちに来い」







『うわぁぁぁぁっ誰か助け…っていつの間に逃げたのぉぉ!?』






聖「正座。」





『はい。…(あれデジャブ?)』






ト「なにか大勢が私の部屋からででいきましたが…」






『と…トキヤぁ助けてぇ…』






ト「一体どういうことですか聖川さん」






『喧嘩は…ダメだよ…?』





ト「私はべつに喧嘩など売っていません」




『いやその目は完全に…』





ト「で、なぜ貴方がたは二人でいるのですか?」





聖「誤解を招いてしまったようだな」





『そうだよっ色々あってさー』





ト「色々…とは?」






聖「あぁ実はな…」











ト「なるほど」






『ふぅ…状況理解しましたか』






聖「悪かったな千代子。もう立っていい」






『あぁよかったって足ビリビリしてるしぃ』







聖「すまなかった。では一ノ瀬あとは頼んだ」






『謝る方はわたしなのに…ん?あとは頼んだ…?』






ト「はい」






『あっちょっとまーさま!?何そのガッツポーズ!何を頑張れと!?』






ト「千代子…」







『は…はい?』






ト「正座。」






『ナルホドネー(てかデジャブ?)』






これから長い長い夜が始まる。















(ってなんでトキヤに怒られないといけないんだぁぁぁぁっ!)






(一応貴女の恋人ですから叱るのは当然でしょう。教育はきちんとしなければ…)






(教育は親がすることでしょうが…!!)






(……………。)





(そういえば…)




(うわっまーさま!?)




(あれは“ダムの心”ではなく“心のダム”だ)



(読み方を間違えたのですね)




(……………//)


















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