SHORT★STORY

□あれ?これって第何シリーズだっけ?/翔くん夢
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「映画ぁ?」




「そう映画!」



夕方俺の部屋に遊びに来ていた千代子




「そういうの好きだっけ?」





映画好きだったなんて知らなかったけどな





「いやそういうんじゃないけど…」




「じゃあどういうことだよ」





そう言うとなにやらボソボソ言いながら真剣に考え出した





「あぁっいいよもう分かったからッ!」





こいつ…馬鹿なのか?





「あっそう?」





馬鹿だ。






「で?何の映画なんだよ」





「えへへっコレです!」






ジャジャーンと出されたDVD
だがそのDVDには市販のものではなくパッケージがついていなかった






「…………千代子?」





「ん?」






俺がツッコミたいことが分からないのかにっこり笑っている





「お前…それじゃあコレです!だなんて言われてもわかんねーよ!」




DVDを指さした。
何の文字も書いていない真っ白なDVDを…!





「あ。」




やっと気づいたのか苦笑する千代子





「ダビングしたやつか?」




「そうですっ一昨日やってたやつなんだけど…」





「あぁハリーポッターか」







見てはいなかったが
誰かさんが楽しみと何度も言っていたのは覚えていた





「そうっなんで分かったの!?」




そして今その誰かさんが俺の目の前で目を輝かせている





「ってお前一昨日見たんじゃねーのかよ!」




「あ…それが…」




急に目線をそらした
何かあるのはあきらかだ




「言ってみろ」





「えっと…実はですねぇ。一昨日わたし…寝てしまいまして…」




「寝ただとー!?」




聞いて呆れたあんなに楽しみだと言っていたのに寝てしまったとは




「ごめんなさい」




「いや謝んなくてもいいけどよ」




しょんぼりしてしまった千代子





「一緒にみてもらっちゃダメ…かな」





「うっ…」





そんな瞳で見られたらことわれないだろ





「だめ?」






「分かった分かった見るッ!だからそんな目でみるな!」






「ありがとうっ」





頭に少し?を浮かべながらも
一瞬にして表情が明るくなりDVDデッキに駆け寄る
そして慣れた手つきで操作していく






「なんでそんなに慣れてんだよ俺の部屋のだぞ?」






ははっと笑いながら聞いてみる





「こんなの簡単どれでも一緒だってーもしかして翔くんは機械音痴ですかー?」






語尾をわざと延ばしたムカつく言い方






「帰るか?」





と脅してみれば









「ごめんなさいっ」






と急速に謝る
だったら言うなっつーのとまた笑いがこぼれる





「始まった始まった!」







DVDが再生し始めるとテンションが一気にあがった千代子




「ねるなよー」




笑い混じりに忠告





それにはいはいと簡単な返事をして
ハリーポッターの世界に呑み込まれていった









―数時間後―



エンドロールが始まる







「結構面白いなっ
ハリーポッターシリーズってこんなにいつも時間長いのか?」







背伸びをしながら横にいる千代子に問いかける





「……………。」






応答なし。






「こいつ…」





ゆっくり顔を横に向ける







「千代子ッーーーーーーーー!!」






それから説教が始まったのは言うまでもない









→レッツ反省会♪


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