SHORT★STORY
□言ってみたらなんともなかった
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私の背後にいたのは今日の主役だった。
私たちを一人ずつ睨みつけたあと
不機嫌な様子だったが外にいた私達5人を部屋に入れてくれのだ。
しかし気を抜けたものは誰ひとりいず、皆黙って正座の状態だった。
「で、皆さんはこんな真夜中に一体何の用ですか」
トキヤは依然と不機嫌そうに腕を組み私達を見下す。
「だってトキヤの誕生日だから!」
「ダメですよ音也くん!それじゃサプライズにならないじゃないですかぁ…!!」
音也の隣りで那月が焦りながら指摘する。
「あっごめん!」
音也は言ってしまった後にも関わらず咄嗟に口を抑える。
「もうとっくにバレてますが」
そんな二人の様子を見てトキヤは溜息をつく。
しばらく沈黙が続いた時―
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