スマイル
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『………』
「………」
あー、また視線が痛い。何なんだよ、一体。俺はただ、思った事を言っただけだって言うのによ。
『…何?俺見せもんじゃねぇんだけど』
「ブハッ!!おもしれぇ…てめぇ、名前何てーんだ?」
「(あのザンザスが男の名前聞くとは…)」
「(あいつ、すっげーのな!!)」
『………』
「………」
『誰が言うかよ、つか名前聞くなら自分から名乗れよ』
「………」
「ゔっゔおぉい!!今ならまだ間に合う!!あやまれぇ!!」
…は?なにこのロン毛。めちゃくちゃ髪綺麗だし、w
つーか何で謝らないといけないんだよ。
「…ザンザスだ」
「!!!?(カッ消されてねぇ…!!)」
「で、てめぇの名はなんだ」
…チッ。自分から名乗れ何て言わなければよかったし。これ強制的に名前言えって感じだよな。
“××駅〜××駅〜”
しゃ!!俺運良くね!?逃げるが勝ちっと。
『…さよーなら』
ガシッ
『………』
「………」
この無言の目線やめろし。言えってか?あ?
『……もし次会ったら教えてやるよ、じゃ』
なんとか強制的に手を離して貰い、俺は電車から降りた。
改札口をでた途端兄貴が駆け寄ってきて、そのままの勢いで抱き着いて来やがった。あぁうざ。
「しずく〜!!にぃちゃん心配だったんだぞぉ?!しずく今日遅かったからぁ…」
『知るか。ねぇ兄貴』
「んー?」
『いい加減離せ★』
「………ぁぃ」
━━━
「しししっ☆ボスに刃向かうとか勇気あるー」
「ザンザス、うまく逃げられちゃったね」
「…るせぇ」
「でもよかったじゃねーか。次会えたら名前教えてくれるらしいからな」
「ハンッ」
━━━
自宅到着ー!!
今日は散々な一日だったな。店長には仕事量増やされるし、メールや電話が何時もより多いーし、スーツ姿の人達がのってくるし、気持ち悪いものをみたし(レヴィ)話かけられるわ、腕を捕まられるわ…思い出すだけで疲れてくる←
もうねよ。風呂は明日でいっか。明日はどうせ休みだし。朝一で風呂入って、買い物にでもいこっかな。そろそろ新しい服ほしいし。
『…、』
よし、オシャレでもしていくか。明日は男装せずにスカートでもはこっと☆で、ブーツとかもはいて行こ。
…そーいえば給料日来週だったっけ?…やべぇ。金無いなぁ。しょうがない。兄貴にでも頂くか。
アタシの兄貴って、実はモデルなんだよね。しかも結構儲かってるお方なの。
黙っていればイケメンなのに、中身がこんなのだからねぇ。ぜひともこの醜態(シスコンっぷり)をファンの皆さんに見てもらいたいよ。
…兄貴、確か明日仕事お昼からだったよね?よし、朝お金貰いにいこーっと。
(楽しみだなぁ)
(一人で買い物久々)
(いい品が見つかればいいんだけど)
(そう簡単にはいかないよねー、)
(まぁとにかく寝よう)
(“お休み”)
*