スマイル
□01
1ページ/2ページ
皆さんコンニチハ。俺の名前はナイト。つっても、まぁ実際はしずくって名前なんだけどな。
性別は女。因みに今は男装しているためこの口調。男装してない時は自分の事“アタシ”って言うよ。
で、なんで男装してるかって言うと、俺のバイトが終わるのが終電ギリギリの時間だから。
俺の兄貴、シスコンでさぁ。なんか男装でもしない限りそんな夜中までのバイトやめさせるとかいっててさ、バイトの自給いいから辞めたくないし、別に男装嫌いじゃないし、つかむしろ好きだしね。んで、俺は毎日バイトのある日は男装してるって訳よ。
“プルルルルル…ドアが閉まります”
『…っふー、』
ギリギリ間に合ったー。ったく、疲れてるからあんまり走りたくなかったってのに。
あぁそうそう。話戻すね。
…俺が働いてるバイト先ってのは少し面白い喫茶店なんだ。その喫茶店って、メイド喫茶と執事喫茶がコラボ?しててさ、お客はメイドか執事、呼び鈴で選択出来るって仕組みなの。
俺は執事をやってるぜ?だって着替えるのメンドクセェし?
ここの喫茶店、制服はあるけど強制ではないんだよ。まぁつまり、私服でもOKって事。
俺の今の服装は普通にスーツみたいな?
『星、綺麗……』
今この車両には俺しか乗ってない。電車ん中独り占めしてる感じがしていい。←
…しっかし、今日は本当疲れたなぁ。店長の奴、無理矢理客を俺に押し付けまくりやがって…!!ぜってぇ仕返ししてやるし!!
しかも何時もよりこんなにも遅く帰しやがって…!!(何時もは終電の一本前に乗っている)
『……はぁ、辞めよっかな』
自給いいのはいいけど、ぶっちゃけお客の相手すんのむっちゃ疲れるし。精神的に疲れた。
ほら、客はさ、俺が本当の男だと思っちゃってるからさ(男装してるとは言えないし)
メールとか電話とかバンバン来るしよ。俺のプライベートに入ってくるなっての!!
この間だってデートしようとか言ってきたし…まぁ断ったけどね。
“〇〇駅〜〇〇駅でございます。お降りの際は…”
「あぁー、つっかれたー」
「あんな奴ら、果たしちゃいましょうよ!!10代目!!」
「ほんと、そうしたいよ」
アナウンスと一緒に入って来たのはスーツ姿の2人。…と、思いきや、その後からぞろぞろと…。
「しししっ、あいつらと会議したって無駄無駄」
「そーですよー、時間の無駄ですー」
一体何人入って来るんだよ。しかもなぜこの車両だけに?隣の車両行けよ。
「そーいってもさ、…あ」
……なんかツンツンヘアーと目があったんだけど。しかも微笑まれたし。
「…はい、この話はもう終わりね」
「ちょっとー、逃げないでくださいよー」
「クフフ、黙りなさいおチビさん」
「何ですかー。ししょ……あぁ、なるほどー」
、なんか視線がいてぇ。俺何かしたか?してないよな?したつもりはないし。
…ま、いっか。
“〜〜ドアが閉まります”
にしても彼等、ほとんどがイケメンだな。ホストとかやったらすぐ売れそう。
「おい、貴様!!」
『………』
何この髭面。キモ、気持ち悪。こっちみんなよ。
「そこはボスの御席だ!!」
『…そ。……で?』
「貴様は邪魔だ!!退け!!」
何この髭面(←本日2度目
何で俺が退かなきゃいけねぇんだし。最初にいたの俺だろ?つか反対側行けよ。
『………』
「貴様、聞こえないのか!?俺は退けと言って」
『…あぁ?その髭毟るぞクソジジィ』
「っ!?」
*