深海の色々

□GANGSTA. 2
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最近ここ、エルガストルムを騒がしている1人のトワイライト。
彼はギルドにも契約者にも縛られないはぐれのトワイライトである。
人間としての最低限の保証がされない代わりの自由である。
その為、エルガストルムのルールなど知るはずもなく勝手気ままに町を荒らしまわっていた。

「ウォリック、今回の件頼んだぞ。」

「あぁ。」

「(そいつはどこに居るんだ?)」

そう言って歩き始めたのと同時に現れたのは黒いフードを深く被った青年で、街灯に腰掛けながら暇そうにブラブラと足を動かしている。
それを見たニコラスは腰に刺さっている刀を抜きニヤリと笑みを浮かべれば直様攻撃を仕掛けた。
首に掛けられたドッグタグがジャラリと音を鳴らし、A/0の文字がきらりと光る。
それを見た青年はふわぁと大きく欠伸を零しながら街灯から降りると跳ねた髪を煩わしそうに掻きあげた。

「モンローファミリーから依頼されたんでしょ。遅かったね。」

「…。」

「君の代償は聴覚を失うことか。代償が大きくてもフェイクでA/0を保ってるなんて同情するよ。」

そう言いながら何度も放たれるニコラスの一閃を意図も簡単に避け、近くに立っていたウォリックの横へと移動する。

「何のつもりだ?」

「何って俺は最初から争うつもりなんて更々ないけど。」

「じゃあなんで島荒らしなんてしたんだ。」

「島荒らし?そんなのしてないけど。いきなり襲われたから仕方なく自己防衛しただけで自分から手を出したことなんて一度もない。」

「そうなのか?」

「そうだよ。平和を好むトワイライトもいるんだから。」

「平和を好むトワイライトか。」

「あれ〜?まさかのモンローさん登場?」

「私の部下たちと遊んでいるという話を聞いてね。自分の目で見たくなったんだよ。」

「どう?その辺に居るトワイライトと違って強いし、用心棒にでも。」

「ほう。それならば便利屋の仲間にでもなってくれ。そうすれば俺としても頼もしいだが、便利屋どうだ?」

「使える人材であれば文句はありませんよ。」

「なら君の実力を見せてもらおうじゃないか。」

「タグみせればいいの?」

「…!?SSSSSってなんだ。」

「最強ってこと。まぁこのタグにはまだ仕掛けがあってーここを引っ張ると…ほら!まだまだSが続いちゃったりしてね。」

「なんだそれ!?」

「俺って強すぎちゃうんだよね〜。代償もないから誰も契約で縛れない。でも」
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