深海の色々
□黒子のバスケ 1
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部活も終わり、皆それぞれ制服へと着替え始めている。
その中で橙士だけはすでに着替え終わり帰る気満々だ。
「じゃ、お先!」
「橙士っちはやっ!」
「涼太が遅いんだよ。」
ガチャリと扉を開けた瞬間いきなりシャッターの連写。
思わず閉めてしまったが、何故あんなに新聞記者が集まっているのだろうか。
「橙士を奥に。」
「あぁ。」
「橙士は俺のうしろね?」
「…ん、目がチカチカする。」
「大丈夫スか?」
心配そうにする黄瀬は橙士を覗き込んでいる。
赤司はというと凍てつくような表情で扉を開け、虫けらでも見るような蔑んだ視線を記者へと送った。
一体どういう了見で部室前での出待ちを行っているのかと納得のいく説明を問えば、顧問である教師に聞いたところ7人目が今日の練習に参加しているという情報をくれたのだとか。
あのクソジジイの始末をどうしようかと考えているのは赤司だけではないらしく、皆指をボキボキと鳴らしている。
その表情は笑っているはずなのに恐怖しか感じられないほどだ。
それに気付いた記者達は顔面を蒼白させながら勢い良く逃げていくのだった。