深海の色々

□サムライチャンプルー 2
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茶屋で働く彼女の名はフゥという。
悪大官の息子である金髪の男がする横暴な態度に腹を立てながらもいつも通り仕事をしていた。
そんな時入ってきたのはもさもさの黒髪に、見たことのない洋装を纏った男とふわふわとした金髪に同じく洋装を纏った青年。
黒髪の男は席に座ると水だけを注文し始め、フゥに鬱陶しい奴らを倒す見返りに団子を求める。
最初は渋っていた彼女だが、自分の命の危険もあった為、団子500個を提示すれば、仕方なく立ち上がった彼が次々と倒していく。
そんな状況であるにも関わらず、金髪の青年は置いてあった温かいお茶を啜りながら団子へと手を伸ばした。
それを遮るように刀を降り下ろされ、鬱陶しそうな顔を見せる。

「何か用?」

「てめぇ、なにのんびり食ってやがる!」

「お腹空いたから。」

「バカにしてんのか!!」

降り下ろした刀は青年へと向かっていったが、それは彼に当たること無く簡単に小刀で防がれてしまった。
ニヤリと笑う姿は先程の青年とは全く違う印象を受ける。

「喧嘩売るときは相手見てからの方が懸命だよ。」

その言葉とともに放たれた一閃は刀を真っ二つに切り落としてしまう威力で、先に喧嘩を始めた彼よりも明らかに手練れだ。
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