深海の色々
□じゃりン子チエ 1
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ここ西萩地区でホルモン屋を営んでいる小学5年生の竹本チエは父親であるテツの影響で何事にも動じない性格の少女へと成長していた。
いつも通り教室で担任の花井渉を待っているとおはようと笑顔を見せながら入ってくる。
その後ろには皆より背の高い金髪の少年が立っており、澄み渡る様な蒼い瞳に金色の睫毛。
彼だけが異世界に居るようなそんな気がしてしまう程だ。
「彼は河合ユウキ君。イギリスからの転校生だ。と言っても河合君のお母さんは日本人だから日本語が話せるんだよ。だから気負いしなくても大丈夫。河合君、挨拶をしてくれるかな。」
「河合ユウキです。よろしく。」
「じゃあ1つ席をずれて貰って平山さんの後ろに座って貰おうか。平山さん、手を挙げて貰ってもいいかな?」
「はい。」
「平山さんっていうんだ?よろしくね。」
「平山ヒラメです。よろしゅう。」
「隣の子は?」
「ウ、ウチは竹本チエ。」
「チエちゃんとヒラメちゃんね。あ、名前で呼んでも良かった?」
「えぇよ!ほんならうちらもユウキ君って呼ぼか。」
「うん。良かった…友達出来なかったらどうしようかと不安だったんだ。」
「河合君。チエみたいなやつと付き合ってるとアホになるど!」
「何ゆうてんねん!そんなことないわ。」
「お前の親アホやんか。」
「それは…。」
「…君誰か知らないけど、いちいち鬱陶しいよ。」
「なんやと!」
「ユウキ君、あんなん相手にしたら一生悪口言われるで。」
「ふーん。変わった人もいるんだね。チエちゃんがそういうなら関わるのやめとくよ。」
「おい、チエ!お前変なこと言うなよ。」