Long Novel

□V
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そんなお兄ちゃんを内心不気味に思いつつも、ふとテーブルの上に目を移すと。

「あれ…」

そこには、見慣れない物が置いてあった。


それは、綺麗にラッピングされた長い包み。

私が家を出る前には無かったと思うのだけど。
それに、このラッピング…どこかで見た事あるような。



「これ何?」

ラッピングされた包みをそっと手に取りつつ、背を向けたままのお兄ちゃんに尋ねてみる。

しかし、彼は返事をせずじっと黙り込んだまま。

痺れを切らした私は、包みを開けてみる事にした。

包装を剥がし、箱を開けると中から出てきたのは…。

「えっ…!」

綺麗な薄い緑色をした、クローバーのネックレスだった。



……思い出した。


どこかで見たことがあるなと思ったら、さっき幕之内さんがくれたプレゼントと同じラッピングだったのだ。

しかも中身も、同じネックレス。
きっと同じお店で買ったに違いない。

ひょっとしてこれは、お兄ちゃんから私への…誕生日プレゼントなのだろうか?


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