小説と思われるもの(主に短編
□お父さんは心配性
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「ジーニアス!!」
ロイドの突然の大声に、反射的にその方向を向くクラトス(←親バカ
しかし、次にロイドの口から出た言葉は……、
「好きだ!」
「――ッ!?」
一瞬、クラトスの頭の中が真っ白になった。
顔には出していないが、内心はすごく混乱している。
「……休んだ方がよくてよ。って、聞いているの?」
「……あ、ああ……」
リフィルの声で我に返る。
そして冷静に考えて、今のは友達としてだろう、と思った。
しかし、現実はそう甘くはなかった(ぇ
「愛してる」
「――ッ!!!」
クラトスにクリティカルダメージ!!
さすがに今度は顔に出た。
クラトスの顔には、健康という2文字が見えなくなっていた。
「どうしたの、クラトス?」
ロイドの声は小さくはなかったので、天使でないリフィルにも聞こえたはずだった。
それなのにリフィルはその事に何の驚きも戸惑いも感じていないようだ。
「シ、シルヴァラントの教育はどうなって……」
「俺には、おまえしかいないんだ」
クラトスの弱々しい声をさえぎるかのように、ロイドの言葉は続く。
「ロイド……」
「さァ、今のうちに……」
ロイドがジーニアスの手を引いて、ドアの方に向かおうとした。
が、