小説と思われるもの(主に短編
□お父さんは心配性
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『お父さんは心配性』
「今日は、宿が3人部屋が1部屋分しか空いてなかったわ」
「そうか。仕方がないな」
言いながらクラトスは、ロイド達がいる方向に目をやった。
もう日が暮れているが、それでもロイド達は海岸で元気よく遊んでいた。
時々モンスターが出てきては一瞬のうちに消えているような気がするが、
多分気のせいだろうとクラトスは思った(ぇ
「貴方達! そろそろ戻ってらっしゃい」
「「「はぁ〜い」」」
ロイド達が戻ってくると食事をすまし、部屋で3つしかないベッドについて話し合う。
といっても、ロイド、コレット、ジーニアスは話し合いに参加せず、
部屋の隅でさっきとは別の遊びを始めているが。
「もう、しょうがない子達ね。まあいいわ。さて、どうしましょうか」
「そうだな……、まずは神子を優先させよう」
「そうね、あの子は無茶をし過ぎるから」
そう言ってリフィルはロイド達の方向に目を向けた。クラトスも同じようにしてロイド達を見る。
今は何かのくじを引いているようだった。
何のくじかは分からないが。
2人は話を続けた。
「クラトス、貴方はベットを使って休んだ方がいいわ。
いつも寝ずの番をしてくれているのだから」
「いや、私は大丈夫だ。それよりもリフィルやロイド達が使った方がいい」
「もう、頑固なんだから。たまにはゆっくりと……」