短編夢
□淡雪
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はらはらと降る雪の下
白い地面に同色の
多少いびつな、人の頭程の大きさの雪玉を二つ作り
その二つの内少し大きな方を地面に置いたまま
小さな方を腰を屈め
持ち上げようとしているのか。
両手で抱き抱えるように雪玉を掴む。
勢いをつけて持ち上げる、よろりと神子殿の体勢が崩れるのが見えた。
「ぁ、あれっ?」
「神子殿っ!!」
後方に大きく体勢を崩した神子殿。
その身体を支えようと
私は神子殿の元へと駆け寄った。
しかし
「――…っ!」
雪に
足を捕られた。
勢いのついた身体は前方に飛び
不様に雪に塗れる。