短編夢

□淡雪
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【淡雪】




雪は
京で何度も目にしたが

はっきりと言ってしまえば
そう
私は其れを
あまり好ましく思わない。



雪が降ると言う事は
必然的に気温は低く
寒さに身体の動きが鈍くなれば
武士としては致命的で。

地に積もれば
人も馬も足を捕られ
迅速な行動をとれなくなる恐れがあるからだ。







全ては
神子殿をお護りする為に。





「――頼忠さん。雪、積もりましたよ!一緒に雪達磨つくりませんか?」

雪にはしゃぐ神子殿のお誘いをやんわりと断った私は
屋敷の縁側から神子殿の様子を見守る事にした。


 
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