雑話
□貴方欠乏症
1ページ/2ページ
朝起きたときからなんか妙だった。
何かが足りない気がする。まるで身体の一部が欠けたような,まるで隙間が空いてるような。
しかも心なしか息苦しい気もする。
一体何が原因なんだ?
腹が減ってるのかと思っていつもより多めに餌を食ってみた。
普段そんなに食わないので気分が悪くなっただけだった。これじゃない。
ストレス発散が足りてないのかと思ってそこら辺に居た雑魚を潰してみた。
床が汚れただけだ。これも違う。
退屈なんだろうか?
まあ,ちょっと合ってる気がしなくもないがこれも違う。
仕事が忙しくて死にそうだ。
何か欲しいのか?
これもちょっと違う。少し当てはまる気がするけど。
結局原因が分からなくて館内をウロウロする。
一体何が足りないんだ?
当てもなく,まるで何かを探すように足を進める。
ああ息苦しい。
息はしっかり出来てるのにまるで意味を成さない。
苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい
目も霞んできた。地面を踏み締めているのかどうかすら分からない程足も痺れてきた。
スカスカする。酷く寒くなってきた。
ああ何かが足りない。
いつもあるはずのものがない。でも何か分からない。
なんだ?なんだ?なんだ?なんだ?なんだ?なんだ?なんだ?なんだ?なんだ?なんだ?なんだ?なんだ?なんだ?なんだ?なんだ?なんだ?なんだ?なんだ?なんだ?なんだ?なんだ?なんだ?なんだ?なんだ?
あ,駄目だ。息が出来なくてまともに考えられない。
「デビ!!こんな所に居たのか!!」
あ。
息が出来た。
ストンと何かが自分の中にハマった気がした。
貴方欠乏症
(貴方が居ないと)(息も出来ない)(私は貴方欠乏症)