ネタやらなんやら
□疫病神なのはあんただけじゃないのよ
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「あら疫病神」
どうも我輩はこの女が苦手だ
「…なんだ、孤独の」
なんで、こんなところで出くわしてしまったのか
それは我輩が不幸だからなのか、なんなのか
「久しぶりね」
「ああ」
ひょうひょうとしていてよく分からない
我輩は奴の愛する者を~消した~憎い敵、だと言うのに
奴は殺そうと剣に手を伸ばそうともしない
「貴様は我輩が憎くないのか」
「ええ、憎いわよ…とぉってもね」
ニヤリと口元を歪めて笑われたらゾクリと背中が逆毛立ち
いつだかつけられた顔の傷の一つが痛む
「でもね、謝らなくちゃね」
グレイの左手が動き身構えるがその手は予想外に我輩の顔に伸びてきた
「あなた、バルドのこと…消してないでしょう」
また笑って、そう言った、我輩の顔の傷に触れて
何も言わずに目線をずらす、ちくしょう、なんで
「あら、知らないの、今日ね」
とある賞金首を捕まえたんですって、本当かどうかは知らないけどね
「…っ」
「動揺してるわね、だめよそんなんじゃ…」
「…チッ」
何もかも見透かしてるような赤い目が気に入らない
「ごめんなさいね、傷…残してしまって」
「別に」
何とも思っていない、傷なんて、いつもの事なのだから
「」