ヘタリア

□LOVE STRUCK! 【普ロマ】
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  「ひ、ま・・・。」

「ひっま〜、超ひまー、すっげぇ〜ひま〜ぁ。ひますギルゼ☆」

 ある日の午後のスペイン宅に、
暇を訴えるプロイセンの声と、
ソファーの上でバタバタと暴れる音が響く。

「ッたく本当スペインのやつ、なんでこんな時にかぎって仕事なんだよ。
 せっかく俺様が遊びに来てやってるってのに。信じらんねぇーぜ!」

プロイセンがそんな大きな一人言を言っていると、
ソファーの下でクッションを抱えながらテレビを見ていたロマーノが後ろを振り返り

「うっせぇー、ちったぁ黙れよチクショーガ!」
と言ってプロイセンを睨みつけた

  
 今プロイセンはステインの家に遊びに来ているのだ、が、あいにく当の本人はおらず。
 家にはプロイセンとロマーノの二人きりである。

いきなりプロイセンが、何かひらめいたように 
 「あ!」

 と声を上げた

ロマーノはそれに、何だよイキナリ・・・と言ったように冷めた視線る。

「そーだ!お兄様かまt「嫌だ!」

プロイセンが全て言い終わる前に、ロマーノが即答で言葉を遮り。さらに続けて

「うざい、あとその呼び方(お兄様)やめろ。」

と言ったが、
プロイセンもまるで気にとめない様子で

「何してもらおっかな〜。ぇ〜と・・・。お兄様イェイ☆」

などとはしゃいでる。

俺の言葉全無視かよ。

ロマーノはわざとらしく大きなため息を一つついた。



[20分後]

 

「っうし、あれだ!決まったぜ。」

ピキーン☆という効果音の付きそうなプロイセンのひらめに、

もうもう抵抗をあきらめてしまったロマーノはその代わり

「決めるの遅くね?」

といって、待ちくたびれたと言わんばかりの気だる気な顔を向けた。

「ってか、いつになくテンション高−な。」

本日2度目となるため息をつきながら、

言葉のとうりルン×♪している能天気なプロイセンに言うと

「だって、せっかくお兄様があいてしてくれるんだぜ?大事にきめねぇーとな!」

嬉しいんだぜ

と加えて返された。

大事という言葉が胸に響く。

トクン

心臓が小さく波打った。

「大事・・とか、何簡単にいってんだよ・・・ばか。」

何だか変な気分だ

「簡単に言ってねぇーよ。俺様はいつでも大まじめだぜ。
・・・とくに、大事なやつのこととかには。」

でも

「っ!・・・い、意味分かんねぇよ。」

そう言ってフィッと後ろをむくのは

単なる照れ隠し。

嫌じゃない、

むしろ嬉しい。

プロイセンのこんな言葉一つで、

ココまで動揺してる俺って、いったい何なんだよ・・・


後ろを向いてしまったお前(ロマーノ)のくるんがハート形になってるのを見て

クスッと笑みがこぼれた。

わかりやすいぜ。

「わ、笑うんじゃねぇ!」

それが聞こえたんであろうロマーノが、こっちを振り返って

ソファーに座っている俺を、下からやわく叩いてくる。

耳まで真っ赤だ。

クスッ

そんなロマーノが可愛くて、また笑みがこぼれる。

ムキになってくる姿が可愛くて、

もっとかまってほしくなった。



LOVE STRUCK!



きっともう落ちている。
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