09/01の日記

09:22
いい加減気付け Free!真遙
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凛「今年の夏も、もう少しで終わりだな」


この凛の一言を聞いて、俺は手を握りしめた

俺のその行動でチームのメンバーは勘違いをしてしまったが…



俺達は大学で自分のしたいことを精一杯頑張った

俺は凛に負けないよう…
代表としてスタート台で会うことを約束して日々泳いできた


自分で気付けない事は、真琴や同じ大学の夏也先輩が気付かせてくれたから、躓く事なくオリンピックへの出場を決めた


そして当然沢山の人に叱咤激励を貰った

だから俺はそれに応えるためにメダルを片手に日本に帰ってきた

自由形(フリー)では凛に勝てたので金メダルだったが…


夏「…0,03秒の差でオーストラリアのチームに負けたか」

凛「すまねぇハル…
もう少し引き継ぎをうまくやってれば…」

遙「いいんだ…
俺は凛とまだ泳げてるんだからな」

郁「僕もごめん…
兄貴が僕に合わせようとしてたのに一人で慌てて…」

遙「別に構わない…
むしろあの時の引き継ぎよりも上手いと思う」

夏「あの時は凄い上達したとは思ったが…

今考えればもっと技術は磨けただろうな」


メドレーリレーは惜しくもオーストラリアのチームが金メダルを取り、日本は銀メダルとなった

凛と郁弥は自分の引き継ぎが上手くいかなかったからだと思っている



夏「ところで…その…
ハルは…もう、真琴に…?」

凛「まさかハル…」

郁「まだ、真琴に…」

遙「…出来るわけないだろう/////」

3人「………はぁ」



そう、真琴と喧嘩をして凛とオーストラリアに行ったあの夏…

俺は真琴に想いを告げるつもりでいたのだが…

あの夏はいろんな事があったし、真琴に負担がかかると思い、先延ばしにしていて

端から見れば既に付き合ってるように見えなくもない…

いや確実に見える…


しかし、本人達は幼馴染みの延長線上である

自分で言うのもなんだが…


遙「…真琴はいつもそう言うところの察しが悪い」

凛「…ハル、それはいくらなんでも理不尽だぜ……」


つまりは俺が想いを告げなければ、俺のこの想いに向き合っても貰えないわけで…


だから、告げるべきであるわけで

でも、その反面気付いて欲しくもなくて…


伝えたくてもそれを拒絶されたらと思うだけでその決意が揺らぐ

今のままでも良いのではないのか?
――しかしこれ以上の進展は望めない

想いを告げて振り向かせたい
――でも…もし、拒絶されたら戻れない


そんな思想の堂々巡りを繰り返して早2年…

オリンピックでメダルを取ったら告げると決め、見事メダルを取った

そして久々に日本に帰ってきた

それからが忙しかった…


テレビに出たり、雑誌の取材があったり、某有名人がマラソンする生放送のテレビでは即席の似顔絵等を書いたり…

あっという間に9月に入ってしまった…

もちろんその間は真琴に会うことが出来るわけもなく…


漸く東京で借りている自分の家に着いたときに部屋の明かりがついてるのを見て、重く怠い身体が軽くなった気がした


そして気持ち速足になったまま部屋に向かい、扉を開けると………


真「…お帰り、ハルちゃん」

遙「………た、だいま」


優しく笑いかけてくれる真琴がそこにいた…

そんな真琴を見て疲れなんて吹っ飛んだと思う程に身体が軽く感じるが、心は微かに重く締め付けられた


久々に見る真琴だ…

微かに焦げ臭いのは何かを焦がしたのだろう


………と、言うことは


真「ハルに教えてもらった鯖の味噌煮とキノコ炒めとか作ったんだけど…

食べない?」

遙「…食べる」

真「本当?!」


とても嬉しそうだ…

正直、こんなにゆっくりした時間は久し振りだ…


真琴の作った鯖の味噌煮は味噌を入れすぎだのか少ししょっぱかった

そんなことよりも、俺のために作ってくれたことが嬉しかった


真琴が食べ終わった食器を片付けると言ったからそれは後にして、話がしたいと言ったらきょとんとしながらも机に戻ってきて真正面に座った


真「…どうかしたのハル?」

遙「…俺はお前に言わなくちゃいけないことがある」

真「…うん?」

遙「真琴…
俺はお前が好きだ、愛してる

男が男に告白するって言うのが気持ち悪いと思うかもしれない…

拒絶されてもいい…でもお前に俺の想いを聞いてもらいたかった」

真「そう…あのさ、ハルちゃん」

遙「返事はしなくてもいい…」

真「ハルちゃんは俺が察しが悪いと思ってるかもしれないけどさ…

ハルちゃんこそ察しが悪いよね」

遙「…………は?」

真「…やっと気持ちが聞けた

つまりは、こういうことだよハル…」


真琴が正面から隣に回ってきて、頬に軽くリップ音をたてながらキスをして、澄んだ翡翠の瞳が覗きこんできた


されたことを思い浮かべて俺の顔が紅くなってしまった

真琴が笑うから照れ隠しで鼻にデコピンしてやる


悩む必要はなかったようでよかったと思う反面、もっと速く伝えておけばよかったと思った…

―――――――
後日

真「やっとハルの想いを聞けました」

尚「ハルは変なところで悩む癖があるみたいからね…」

夏「真琴、お前も苦労するなぁ…」

真「でも、待った甲斐がありましたから」

夏尚「………ん?」



―――…気付いてるよ…ハルちゃん


―――――――

ふぅ〜

久々に長めの書いたぁって気がします…(´・ω・`)

小説の続き書かなきゃと思いつつ書いてない←

僕はそんなダメな人ですわ…

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