12/18の日記

07:52
真に願うのは…
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暗く冷たい闇の中で誰かの声が響く



「自分の姿は見えるんだ…」


――行きなりですが、君に質問しましょう

命とは何でしょうか――


「えっと…生きているモノ全てが持っている、この世で1つしかないもので…

生きているモノが生きている限りもち続け、死とともに消滅するもの」



――なるほど…

では、生きるとは何でしょうか――


「生きているモノが生命を維持してこの世にあること
また、生きているモノが生命を維持して生活を営むこと」


――辞書からの引用ですか…

それでは最後に…君の思う死ぬとは何ですか――


「俺の思う死…?」


――はい、言い換えるならば『どういう時に死んだと言えるのか』と言ったところです――


「建前では、命がなくなることや、心停止か脳死が片方ないし両方起こった時で…

綺麗事では、精神(ココロ)が死んでしまった時…

本心で言うなら…生きてる意味のない人は皆死んでるよ」


――そうですか

…では、貴方の生きてる意味とは何です?――


「ないよ…

今回も、俺は生まれる前から一度として生きてる時間なんて全くないね…断言出来るよ

俺の躯は屍のそれと何も変わらないんだよ」


――君は生まれる前から死んでいる…と?――


「そういう事だよ

ねぇ…いい加減姿を見せたら?

お前は何がしたいんだよ…骸」


――クフフ…よく僕だと分かりましたね――


目の前に見覚えのある南国果実な頭が…


「酷くありませんか?」

「…このまま死なせてくれよ」

「ほぅ…君には自覚はあったのですか?

このままここにいれば死ぬと」

「このやり取りも何回目なんだろうね…」

「僕が覚えているのは、今回で20回目ですよ…

君は…いい加減にあんな愚か者達に復讐しないんですか?

そうすれば、君の魂は輪廻に戻れるかも知れませんよ?」


綱吉は不適な笑みを骸にしながら、諦めた顔をした



続く

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07:49
真に願うのは…2
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骸にははかなげに…今にも消えてしまいそうに笑っているように見えた


「楽しかったから色々な方法で復讐したよ?

でも、飽きたんだよね」

「君…何回繰り返してます?」

「う〜んと…多分かる〜く1000回を上回ってるってかんじ?」

「………………」

「同情するなら死をよこせ」

「…君には思い当たる原因はないんですか?

あの雌豚達ですか?」

「半分正解、半分ハズレ〜

何回かあいつらと逢う前に向こうを消したけど、無意味だった

俺の両親もまたしかり…

きっかけはあいつらだけど、原因は人生を楽しまない俺にある訳だし…

かといって、やりたい事は思い付く限り全てやったよ?

途中は復讐する事が楽しかったし?」

「では…君の本心で一番やりたい事をしてないんではありませんか?」

「一番…やりたい事?」

「思い出してください

君が初めての死を迎えた時の事

君は何を最期に願ったのか
彼等に思ったのかを……っ!」

綱吉の身体が光り輝き、どんどん透けていく


「あぁ…時間切れだね

思い出して見るよ…
俺が何を願ったのかを…ね

じゃぁね骸…
次の世界でもよろしくね?」


光は一度骸の周りを回ってから天高く上がっていった


「願わくば、彼にとって心休まる巡りであることを…」


骸はそれを見届け、自身の世界へと戻った


次に再会するのは14年後


その時には、心から笑っている彼がいることを骸は祈った




―――――――


嫌われ&転生的なもの

ツナが心から願うのは…

皆さんにお任せします(`∇´ゞ

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