──目覚めると光の洪水の中──
全くヤツらの愛情表現は
(度を超して過剰で)
羞恥を通り越して呆れる
今もヤツの父──
(現在の間柄は義兄)
の、腕のなかにいる
*****
『さ、来いよリオン♪』
『…っ、本当にここで寝ろと!?』
『そうよ。ウチに来た子はみんなそうして来たの』
『僕は孤児じゃないし、ましてや、もうそんな子供でもない!!』
『いいから遠慮すんなって、ほらっ』
『コレがまぁ、いわゆる洗礼ってヤツよ。黙って受けなさい!』
*****
「…あ、ジュ〜ダスぅ〜ソレ残す◎▲◇オレ、食べてい〜い??…」
背後では呑気な寝言
息子のコイツもほぼ同様
少し違うと云えば
体温が高いので温か…
いやまて
昨夜背後にいたのは…
…だったはずだが??
ちゃっ。
ドアが開いて少々騒がしい声で、改めて起こされる。
「おっはよ〜う♪よく眠れた??」
「…非常に不本意だが、な」
昨夜背後に居た声の主は、頭上に近い、マットレスの小さなスペースに腰を下ろし──
「ここに来た子は、大抵1週間もすれば安心して眠れるようになるの。何かもう天賦の才よね。」
もうこの世に2人だけの──同じ髪質の黒髪を梳いてくれる。
「お前もその1人、と言うワケか」
「…くッ、憎いほどに痛い所を的確に突くわね。…そうよ。
そ・れ・と、『お前』は、却下って言ったわよね?!罰金取るわよ??」
と、軽く前髪を引っ張られ。
「………姉、さん」
「ふふ〜ん♪よろしい。
さ、朝ごはんにしましょ」
立ち上がった…姉、が退いた分だけ、小さなベッドは波立った、が…
「コイツらはどうするんだ??」
この程度では金光色の髪の主共は、起きる気配さえない。
「今日はエミリオを[ちゃんと寝かし付けた]功労賞〜。って事で、もう少し寝かしとくわ」
「フッ、何もしなければ、おそらく日暮れまでこのままだぞ??」
「その時は奥の手使うわよ」
ともかく
これほど去りがたい褥も
初めてだった。
⇒END。
「…っ、待てルーティ!!」
「何よ??」
「やはり、コイツらを直ちに起こせ!」
「はぁ!?」
「…あ、いや…起こしてくれ。
……このままだと、…動けない」
「ぷっ、あっはははは…OK、OK〜!!
死者の目覚めセット持って来るまで、もう少し微睡んでなさい♪」
⇒本当にEND。
130227
…本当は1301末日。
やっべぇぇΣ(゚゚;
ImageBGM:
SING LIKE TALKING⇒離れずに暖めて