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□勇者300 interval 序章
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[勇者300〜interval]
【序章】
──…次に貴方が目覚める時は、間違いなく、世界の破滅の時だけど…それまでは…ゆっくり、おやすみなさい………──
女神暦500年。復活した超魔王により、世界の破滅まで300秒─。
空は銀河の如く怪しくうねり、大地は分断され、もはや遺跡と見紛うかつての王の居城…の外。
「…あっの性悪女神〜!!!」
パンイチ(パンツ一丁。)の勇者は堪らず遺跡(城だってば。)に飛び込んだ。取り敢えず時が止まる、懐かしいあの感覚。
「本当にパンイチで放り出されるとはな…あの服だけは自前だったってのによ〜…しっかし、本人出て来ねぇってのは、かなり退っ引きならない状態かっ!?くそっ!!」
勇者というより盗賊よろしくアイテムを捜していると、玉座に何かある。
『かつての英雄よ、もう一度世界に平和を。─賢者。』
「…っ何このダイイングメッセージ?!(違うか…)手紙で腹は膨れねぇし、寒さも凌げねぇっつの!!つか賢者?!賢者って誰!?」
勇者の叫びは空しく響いた。う〜ん1人だ…。
「…しょうがねぇ、さっき北に村っぽいのが見えてたから行くか…」
道中は幸い最弱ジェリーとバッタなので助かった。
村で早速、懐かしいボクソード(木刀。というか棒っ切れ。こんなモンでも勇者が持つとソレっぽい、なんてウソだぁ。)を買い、終わラーメンの暖簾を横目に(節約…。もはや、染み付いている。)お約束で住人に話しかける。
…と、この大陸の時がカウント240秒で止まってしまう(つまり、後戻り出来なくなる。)事と、賢者が北の城に連れて行かれた旨を教えてくれた。
「さらばだ…爺ィとオッサンしかいない村」
勇者は北の城を目指して再び旅立った…パンイチで。
「どうせ金ねぇけど、人としてどうよ?!いや最初の村に服さえないってどうなんだよ…?!」
グチだらけの叫びは、またも空しく吸い込まれていった…。
⇒to be continued…??
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