遁走少女

□夢の話
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   人々は狂気を持ち合わせて生きている。
  凶器となる「モノ」があれば人は誰だって狂気に飲まれる。

     血塗れの月下の華


赤色の華は乱れ咲いて
    白い花は朽ち果て赤色に


「ナンデアソンデクレナイノ?」

 「ワタシガダメダカラ?」

  「ソレトモ…
     赤色ノ華ガキライ?」

 俺はいつの間にか夕日で赤く染まる校舎の教室に座っていた。

 「あれっ?俺学校から帰っていたのに何で学校に?」
 教室には見慣れないほどのテレビがあった。いきなり画面が明るくなって四分割になっている。
 「一つ目の箱は野球部の部室?なのかな…」
 そこには見慣れた人がいる。
 「山本?!何でいるんだろう?」
 何かにおびえているように見える。
 瞬間赤色の液体が周りに飛び散った。
 赤色の水溜りに山本が倒れた。胸には大きな穴が開いている。
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