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(ドラコ)


私はスリザリンのドラコ・マルフォイに憧れている。

周りの子達はみんな彼を嫌ってるけど、私はみんなが言うほど悪いやつじゃないと思っている。


「あ、ドラコだ。」

「あんた、まだあいつが好きだったの?」

「何よその言い方、彼にもいいところがあるのよ?」

「たとえば?」

「たとえば?…お金持ちのところ、とか…?」

「うわ、あんた最悪ね」


いやいや、本当はいいとこがたくさんあるのよ!
ただ多すぎて出てこないだけで…。

彼女とかそうそう作らないし、彼って一途そうじゃない?
まぁ、これは私の想像にすぎないけど。



「あれ、マルフォイがこっちに向かってくるわよ」

「え?あ、本当だ」


友達が怪訝そうに顔を歪めて彼を見つめた。


「おい、お前。」

「え、わたし?」


ドラコはそのまま私たちの前で立ち止まり、私を見つめてきた。


「お前、僕に気があるそうじゃないか。」


何故彼が知っているんだと疑問に思ったけど、きっとおしゃべりな双子が面白おかしく彼に言ったに違いない。

でも何でわざわざ彼が私のところにそれを言いにきたのだろうか。


「まぁ君がどうしてもと言うなら、僕の彼女にしてやらんこともないけどな!」

「は?」

「まぁ僕は優しいからな、それなりに大切にしてやる。」

「…」

「ん?どうした?あぁ、嬉しくて声も出ないのか!」

「…な、」

「え?」

「死にさらせハゲ!」

「ふぐっ!?」


私は泣きながら彼にボディーブローをかまし、その場から逃げ去った。



道端に落とした恋心
(もっと素敵な人だと思ってたのに!こんなの詐欺だわ!)

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