それはあまりにも

□最後
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季節は春になった。

マリア#は一日の半分以上を睡眠時間にあてていた。

でも彼女は絶対に僕と会う時は起きてくれていた。


「明日はクディッチの試合があるんだ。」

「そうなんだ、頑張ってね。」


そう言って微笑む彼女の顔が以前にもまして青白いのは彼女の命がそう長くないことを僕に知らせているのだろうか。


「君にも見てほしかったな。」

「私も見たかった。」


今でも彼女は寂しそうな顔をする、ここに僕がいるのに。


「マリア」

「何?」

「好きだ、から」


好き、そう言うと彼女は少し頬を赤らめる。それがとても可愛くて。


「だから、僕を頼るんだ。」

「え?」

「そんな悲しそうな顔をするなよ。」

「でもさ、死ぬんだと思うと寂しくて。」

「僕がいるから、寂しくない。」

「うん、そうね。」


そう言って彼女は優しく微笑んだ。

それが、僕と彼女の最後の会話。



それはあまりにも苦しくて、
(僕は泣きそうになる)


 

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